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コロナ渦中に実施された“All Virtual”イベントで注目のスタートアップ
2020.05.28

シリコンバレー通信第28回

コロナ渦中に実施された“All Virtual”イベントで注目のスタートアップ

著者 小室 智昭

2.4. New Materials & Packaging

 New Materials & Packagingのカテゴリーでは、SAS Nanotechnogolies社がAwardを受賞した。この領域は門外漢なため、PNP社のNew Materialsのコーポレートパートナーにサミット後に色々アドバイスをいただいた。

(1) Electro-Active technologies社

 Electro-Active technologies社(以降、EAT社)は微生物と電気化学処理を組み合わせて、有機ゴミを水素自動車などの内燃エンジンに再利用できる水素を効率よく生成する組み立て型のプラットフォームを開発している。

 同社のターゲットは、Toyota社、Shell社、Amazon社、Walmart社などの大企業が参加している水素マーケットだ。同社は、テネシー州にあるOak Ridge National Laboratory(ORNL)のプログラムに参加しR&Dを続けている。ORNLのプログラムにはToyota社も2018年から参加している。

(2) SAS Nanotechnologies社

 SAS Nanotechnologies社は、コーティングビジネス向けにコーティング材が自らキズを修復できるポリマーのカプセルを開発している。メインのターゲットはコーティングが必要な金属業界。その他のターゲットはパッケージ、コスメティックス、潤滑油で、ビジネスモデルは技術ライセンシング。

2.5. Food & Beverage

 Food & Beverageのカテゴリーでは、Plantible社、FraVR Labs社がAwardを受賞した。

(1) NanoThings社

 コールドチェーンでは常に冷蔵および冷凍保存が必要な製品を扱うが、実際には適切に扱われていない場合も少なくないという。NanoThings社は、コールドチェーンが抱える課題をために、独自に開発した「Nano Tag」とクラウドベースの分析ツールを組み合わせたエンドツーエンドのコールドチェーンモニタリングサービスを提供している。

 Nano Tagは、温度、振動、衝撃、 保管場所の変更をトラッキングでき、それらのデータは、LoRaWANを使って基地局と通じてクラウドに送られる。送られてきたデータは、分析、可視化され、関連会社、パートナーにリアルタイムに共有される。同社のソリューションはBayer社など7社に採用されている。

 基地局のカバレッジは拡大中だそうだが、Nano Tagは最大で10 マイル先の基地局までLoRAWANを使って通信することができるとピッチで説明していた。

 NanoThings社はSupply Chain & LogisticsのAcceleration Programにも参加している。

(2) Plantible社

 Plantible社は、動物性プロテインに変わる植物由来のプロテインを開発している。同社は、サンディエゴ市にある小さな農場で大豆ベースの製品を製造している。同社は現在、製造体制の強化、R&Dの推進、販路の世界展開のためのパートナーを探している。同社のパートナーには村田製作所、Qualcomm社、NXP社などが名を連ねる。

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2.6. Sustainability

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