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ターゲットを絞ったカーシェアリングが米国で登場
2020.03.18

シリコンバレー通信第26回

ターゲットを絞ったカーシェアリングが米国で登場

著者 小室 智昭

スマートフォン時代のコンテンツ配信のコア技術

 SimilarWeb社が発表したように、インターネットアクセス数は成長を続ける中、ついにモバイルアクセスがデスクトップアクセスを逆転した。

 増え続けるモバイルアクセスに対応するためには、モバイルユーザーとネットワークの両方にストレスを与えない技術開発が欠かせない。カリフォルニア州バークレー市のインキュベーションセンターのSkyDeck社にオフィスを構えるVectorly社は、ユーザーとネットワークの両方にストレスを与えないビデオ圧縮技術を開発している。

 ビデオや画像は、そもそも圧縮されているので、さらに圧縮するのは難しい。よくあるのは、人が認識できない部分をピクセル単位で間引く方法だ。しかし、Vectorly社の方式は違う。Vectorly社は専用のTranscoder(トランスコーダー、デジタル映像をデジタル信号のまま再エンコードする技術)を開発し、ビデオ、画像をベクトル(向きと距離)として分析して圧縮を行う。

 同社の特徴は圧縮技術だけではなく、圧縮する過程で、ビデオ、画像の内容をオブジェクトごとに分解するため、ビデオや画像の中の文字をインタラクティブにしたり、リンクを貼ってショッピングサイトにジャンプさせることができる。

 圧縮したビデオ、画像をWebサイトで利用する場合、WebサイトのソースコードのHeader部分に「<script src=”vectorly.js”>」というスクリプトを一行追加するだけで、ユーザーは何もしなくてもいい。品質の異なるビデオ、画像を用意しておけば、端末の種類、ネットワークの状態を考慮して自動的に品質を変更することもできる。もちろん、コンテンツ視聴中にユーザーが手動で品質を変えることもできる。

 現在、ターゲットとしているコンテンツはアニメ、eSports、Web Conference(Web会議)の3つだそうだ。リアルタイム動画の対応は開発中だが、Twitch社などのGaming Platformer(ゲームのサービス基盤を提供する企業)と将来のビジネス連携について話をしているようだ。

 現在、Google Cloudを使って開発を行っているようだが、理由は簡単。Google Cloud社から1年間有効の無料クーポンがあるからだ。その無料クーポンは数ヶ月後に失効するようで、Vectorly社は次のクラウドパートナーを探している。

 Vectorly社は昨年、SkyDeck社からPre-Seed(早期の投資)となる$500K(50万ドル、約5300万円)を調達。「今年中に$2M(200万ドル、約2億円)のSeed Fund(設立資金)を調達したい。」とVectorly社のCEOのSam Bhattacharyyaさんは話をしてくれた。

 こちらのサイトでVectorly社のデモが見られる。興味がある人はVectorly社の技術を体験して欲しい。

[シンプソンズの映像によるデモ] [Web会議映像のデモ]

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