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ターゲットを絞ったカーシェアリングが米国で登場
2020.03.18

シリコンバレー通信第26回

ターゲットを絞ったカーシェアリングが米国で登場

著者 小室 智昭

EV限定、マーケット限定でカーシェアリングサービスを提供するEnvoy社

 HUIは地域限定でサービスを展開している事例だったが、Envoy社は提供する車種とマーケットを限定してカーシェアリングサービスを提供しているスタートアップだ。

 Envoy社のサービスもHUI社と同様に、ユーザー登録、予約、解錠・施錠、エンジン始動の全てがモバイルアプリケーションで完了する。ユーザー登録時に免許証の両面の写真と免許証を持った顔写真を登録しないと利用できない仕組みも同じだ。Envoy社は念のためにカードキーも提供しているが、あくまでバックアップだそうだ。

 HUI社のサービスは1時間単位の従量制なのに対し、Envoy社のサービスは、6時間未満は1分ごとの従量制と6時間から24時間までのFlat Rate(定額)を組み合わせた準定額制となる。

 HUI社のサービスで気を遣った”End Reservation”のボタンは、Envoy社のモバイルアプリケーションにはないそうだ。予約の終了は、返却場所に借りたEVを戻して充電を開始するだけ。Envoy社は位置情報を使ったGeofencing機能と充電装置を連携させて、このような仕組みを開発した。位置情報は貸し出しているEVの場所をリアルタイム監視にも使っているという。

 Envoy社が貸し出す自動車をEVに限定した理由は維持管理コスト。「EVは、ガソリン自動車のようにオイル交換などのメンテナンスが不要で、維持管理コストが低く抑えられる。また、メンテナンスにかかる時間が短いから稼働率を高めることができることも、EVをターゲットにした理由の一つだよ」と説明してくれたのは、Envoy社のCEOのAric Ohanaのさん。

 マーケットについては、Envoy社は現在、カーシェアサービスのニーズが高いと予測し、アパートオーナー、オフィスオーナー、ホテルに限定して提案をしている。EVはEnvoy社の資産だが、Envoy社のEVはパートナーのアパート、オフィス、ホテルに常に停車しておくそうだ。

Webサイトを見るとロサンゼルス市近郊、サクラメント市近郊、ニューヨーク市近郊の31ヶ所でEnvoy社のカーシェアリングサービスが利用できるとなっているが、Aricさんの説明では、全米の15箇所でしか利用できないそうだ。

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