NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

サイトメンテナンスのお知らせ(2020年10月28日(水)予定)
【CES2020 #1】動画配信サービスの競争が激化「Streaming Wars」を勝ち抜く技術は?
2020.01.29

シリコンバレー通信第23回

【CES2020 #1】動画配信サービスの競争が激化「Streaming Wars」を勝ち抜く技術は?

著者 小室 智昭

(3) Immersive

1) CTAの予測

 CTAはXR(VR、AR[拡張現実]、MR[複合現実]などの総称)、ゲーミングの分野において、Immersive(没入感)がキーポイントになると説明した。

 VRに関しては、“VR Hardware 3.0”ともいうべく、無線に対応し、上下・左右・前後に自由に動ける6DoF(Six Degrees of Freedom)にも対応したハードウェアが登場。ARに関しては、よりリアルで、多くのアプリに対応したAR Glasses(AR用のアイウェア)の登場に期待が集まっている。XRはゲーム以外では作業効率の向上、業務トレーニング、旅行の仮想体験などに利用されている。

 ゲームの分野においては、dts XやDolby ATMOSなどの音響システムと連携し、eSports、Cloud-based Gaming(クラウドゲーム)においてワンランク上の臨場感が提供されるようになってきた。

 

2) AR

 CESでは毎年、XR関連の製品はLVCC(ラスベガス・コンベンションセンター)のSouth Hallで展示されている。XRのトレンドは毎年大きく変わり、最近では、ゲーム(2016年)、ビジネス向けアプリ(2017年)、パートナーとの連携(2018年)、ベンダー淘汰(2019年)と変化を続け、今年はさらにベンダー淘汰が進んだ感じだ。一世を風靡したMETA社やODG社は2019年にシャットダウンし、CESにはもういない。

 その一方、満を持して登場したのがnreal社だ。nreal社はQualcomm社のSnapdragonを搭載したAR Glassesを開発。スマートフォンや専用のドングルと接続する必要はあるが、鮮明にARコンテンツを表示することができる。他のAR Glassesはレンズに写るARコンテンツをカメラで撮影するのに苦労するが、nreal社のAR Glassesではそれが簡単にできる。

  Vuzix社のブースでは、水中で使えるタイプのAR Glassesや単眼タイプのAR Glassesの展示のほか、同社のパートナーがARアプリを展示するなど、多くの参加者が熱心に話をしていた。

 かつてはOculus社のブースに長蛇の列ができるほどVR人気は高かったが、Oculus社もHTC VIVE社もCESから消えた。パッと見た感じでは、一時期の勢いは減速した感じは否めないが、VRは機能、品質の点で次の段階に進んでいる。Pico社やパナソニック社は、6DoF、4K、Eye Tracking(アイトラッキング、視線の動きを捉える技術)、VR Streamingに対応した軽量なVR HMD(VR用ヘッドマウントディスプレイ)を展示していた。Pimax Innovation社は、シミュレーションにも利用できる8KのプロフェッショナルグレードのVR HMDをを展示していた。

 

3) Haptics

 以前からHaptics(触感)に関するソリューションの展示があったが、CES 2020では商用レベルに近づいた感じがした。例えば、Teslasuit社やHaptX社が展示していた「Haptics Gloves」やbHaptics社が発表したフルボディの「Haptics Suit」がそれだ。

 bHaptics社のHaptics Suitはサバイバルゲームで利用するものとして開発されたが、CES 2020では音声の代わりに、Hapticsのパターンでコミュニケーションができるコミュニケーションプラットフォームとして発表された。

 

4) Delta Airlines社

 Delta Airlines社(以降、Delta社)は、CES初参加にも関わらず、CES 2020の話題を拐っていった企業の一つだろう。

 飛行機に乗るために空港に行ったと想像してほしい。空港に到着すると真っ先に自分が乗る飛行機の情報を確認するためにモニターを見るだろう。しかし、モニターには多くのフライト情報が表示され、すぐには自分が乗る飛行機の情報が見つけられない。そんな経験をしたことがある人は少なくないはずだ。

「我々は、そんな最悪なユーザー体験を解決するためのソリューションを開発した。」とDelta社のCEOのEd Bastianさんは発表した。Delta社は「Parallel Reality Technology」という技術を有するMisApplied Sciences社と提携し、モニターにパーソナライズされた情報だけを表示するサービスを開発しているという。にわかには信じられないが、モニターを見る乗客ごとにパーソナライズされた情報だけを表示できるという。Parallel Realityのサービスは2020年夏頃にデトロイト空港でデビューするという。

次回に続く

SHARE

関連記事

DX推進の軸となる「データレイク」とは?データウェアハウスとの違いは?

2020.10.14

これからの時代に求められるデータ利活用第6回

DX推進の軸となる「データレイク」とは?データウェアハウスとの違いは?

「Smart Mobility」で、クルマはもっと安全に、便利になる

2020.10.07

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第51回

「Smart Mobility」で、クルマはもっと安全に、便利になる

データからビジネスを生む「データイネーブルメント」とは

2020.10.02

エバンジェリストが解説「5分でわかるITトレンド」第8回

データからビジネスを生む「データイネーブルメント」とは

都市課題をデジタルツインで解決する時代がすぐそこまで来ている

2020.09.30

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第50回

都市課題をデジタルツインで解決する時代がすぐそこまで来ている

SDGsを達成するためのICT活用“全球自律神経”とは?

2020.09.30

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第49回

SDGsを達成するためのICT活用“全球自律神経”とは?

製造業に共通する無駄の多い業務は Smart Factoryでシェアできる

2020.09.23

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第47回

製造業に共通する無駄の多い業務は Smart Factoryでシェアできる