新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、オフィスに出社せず、在宅勤務で業務を続けている企業は多いでしょう。しかし、ある調査によると、在宅勤務でオフィスに出社していないにも関わらず、上司とのコミュニケーションに不快感やストレスを感じる“リモートハラスメント”(リモハラ)が課題となっていることがわかりました。
なぜ部下は、オフィス勤務時よりも対面する機会が少ない在宅勤務で、上司にストレスを感じてしまうのでしょうか?同調査を読み解きます。
在宅勤務は、オフィス勤務よりも上司への不満が溜まりやすい?
この調査は、ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社が、テレワークで上司とコミュニケーションを取っている会社員110名を対象に、テレワークにおけるハラスメントの調査を目的に行ったものです。
“在宅勤務中に、上司とのコミュニケーションでストレスや不快感を感じたことがあるか”という問いでは、37.2%が「ある」、41.8%が「何度もある」と回答。調査対象の8割近くが、上司とのやり取りに不満を抱えているという結果になりました。
“具体的にどのような場面でストレスや不快感を感じたか”、という問いに対しては「やたらとWeb会議をやりたがる」「仕事をサボっていないかいちいちチェック」「終業後も電話がかかってくること」といったような声が挙がりました。上司による度重なるコミュニケーションが、部下にはストレスの原因になってしまっているようです。このほか、「チャット上での言葉遣いがきつい」「(メールのやり取りで)ニュアンスが正しく伝わらない」といったような、文字によるコミュニケーションならではの“伝わらなさ”による不快感も生まれているようです。
“オフィスに出社していた時と比べ、上司とのコミュニケーションで不快感やストレスはどう変化したか”については、「かなり増えた」(25.5%)、「少し増えた」(40.0%)と、約65%が在宅勤務によって悪化したと回答。「減少した」と答えたのはわずか3.6%でした。