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政府が主導する「トラストサービス」の三大柱とは?
2020.04.06

知っておきたい法改正のポイント第18回

政府が主導する「トラストサービス」の三大柱とは?

著者 田中 靖子

「eシール」は民間主導で利便化を図る

 最後は、「eシール」です。eシールとは、組織名の電子証明書です。先ほどの電子署名がいわば「個人の印鑑」であるのに対し、eシールは「社印・角印」に該当します。

 ヨーロッパでは既にeシールの普及が進んでおり、eIDAS規則によって法的効果も認められています。EU各国が適格事業者を認定する制度があるため、国際的な信頼性も担保されています。

 日本国内には公的な認定制度が存在しておらず、eシールについて定めた法律もありません。このような課題があることから、現時点では日本国内での利用は進んでいません。しかし、2023年に適格請求書等保存方式(インボイス方式)が導入されるため、今後は利用が増加すると見込まれています。

 2023年10月に始まるインボイス制度では、適格請求書発行事業者が発行した書類かどうかによって手続きが変わるため、書類の発行者を保存・管理するシステムが必要となります。

 このシステムとして、eシールが注目を集めています。eシールを付して書類を電子化しておけば、事後的に「適格請求書発行事業者が発行した書類である」と証明できるというメリットがあります。さらに、オンラインでの書類検索・経理処理も容易となるため、コスト削減につながることが期待されています。

 インボイス制度導入を前にして、政府は公的なガイドラインを設け、eシールの技術水準を一定レベルに保つことを目指しています。認定制度は民間に委ねる方針ですが、将来的には公的な認定制度を設置することも見据えています。

働き方改革の特効薬となるか

 働き方改革が進むに連れて、業務効率化は企業にとってますます重要な課題となっています。電子契約の導入には一時的なコストがかかりますが、長期的には労働時間短縮につながります。

 特に、契約手続きや経理処理におけるコスト削減の効果が大きいと予想されており、富士通株式会社の実証実験によると、請求業務は約98%、支払業務は50〜80%削減されるという結果が出ています。

 抜本的な業務効率化を達成するためにも、今こそ電子契約の導入に踏み切ってみてはいかがでしょうか。

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