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“リーダー然”とした上司は、部下から慕われない
2020.01.31

海外論文に学ぶビジネスのコツ第20回

“リーダー然”とした上司は、部下から慕われない

著者 前野 智子

 リーダーシップについては、これまで世界中で多くの研究がなされてきました。その中でよく出てくるアドバイスのひとつが、「リーダーとして成功したければ、常にリーダーのように振る舞うべし」というものです。集団の中で他人をリードする機会を積極的に選び、自分が際立つ存在であることを行動で証明していくというものです。

 このような“リーダー然”とした振る舞いは、確かに組織内での昇進を早める一方で、リーダーと部下との関係構築に心理的な弊害をもたらすことが、最近の研究によって明らかになっています。

“リーダー然“とした人は、同僚からリーダーに選ばれない

 オーストラリアの心理学者Kim Peters氏とAlex Haslam氏は、論文“To Be a Good Leader, Start By Being a Good Follower”の中で、上司が選ぶリーダー像と、同じ立場の仲間が選ぶリーダー像に、決定的なズレが生じることを指摘しています。

 彼らはイギリス海軍の訓練プログラムに参加した新人隊員218人を対象に、リーダーの選び方についての実験を行いました。戦時下を想定した32週間の厳しい訓練期間中、参加隊員たちは定期的に、自分が「リーダータイプ」(人をリードするスキルや能力を持っている)か、「フォロワータイプ」(自分のやり方を貫くよりも、物事が上手く進むことを重視する)か、どちらに該当するかを質問されます。そして訓練期間終了時に、隊員と指揮官それぞれが、「最も高いリーダーシップを備えている」と思う隊員を選ぶ投票が行われました。

 その結果を集計してみると、「優れたリーダー」として隊員たちの票を集めたのは、いずれも自分を「フォロワータイプ」と評価していた隊員でした。自分を「リーダータイプ」と申告していた隊員は、他の隊員たちからはリーダーとして評価されていなかったのです。

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