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「With/Afterコロナ」で企業のクラウド利用は加速するか
2020.07.22

エバンジェリストが解説「5分でわかるITトレンド」第7回

「With/Afterコロナ」で企業のクラウド利用は加速するか

著者 林 雅之

「2025年の崖」の克服への期待、ERPのクラウド化も進む

 クラウドの利用拡大の鍵となるのが、オンプレミスシステムからクラウドへの移行です。

 経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」の後押しもあり、老朽化したERPシステムの更新を進める企業が増加しています。

 富士キメラ総研は2020年5月28日、「2020 クラウドコンピューティングの現状と将来展望(市場編)」を公表しました。

 パブリッククラウドの国内市場は、オンプレミス環境からの移行ニーズを捉え、市場は拡大を続けています。さらに、「2025年の崖」の克服を目的に、システムの刷新やDXの実現を目指したパブリッククラウドの利用促進も期待されるとし、高い成長率を予測しています。

 また、アイ・ティ・アール(以下 ITR)は2020年4月23日、「国内のERPの提供形態別とパッケージ製品の運用形態別での市場規模推移および予測」を発表しました。

 国内ERP市場の2018年度の売上金額は1,004億円、前年度比9.1%増と堅調な伸びとなり、2019年度も同13.4%増と前年度を上回る成長を見込んでいます。

 ITRでは、ERPに対する投資について、老朽化した既存システムのリニューアルや、導入済み製品の機能拡張や適用範囲の拡大などをはじめ、今後も安定的に増加すると予測しています。

 中でもSaaS市場が急拡大しており、2018年度のSaaS市場の売上金額は前年度比38.9%増の264億円となり、2019年度も同36.4%増と引き続き大幅な伸びが予想しています。

 さらに、パッケージ市場をユーザー企業の運用形態別に見ると、オンプレミスでの運用が年々減少し、IaaSによる運用が拡大しています。コスト面や導入の早さといったメリットから、ERPパッケージの稼働環境としてIaaSを選択する企業が増加しています。IaaSでは2018年度までAWSでの導入が主体でしたが、2019年度以降はAWS以外のベンダーが提供するIaaSでの導入も増加傾向にあるとしています。

 この好調な数字の背景には、2019年4月に「働き方改革関連法案」が施行されたこともあるかと思われます。今後、新型コロナウイルス感染症の影響によるテレワークの利用拡大が増えれば、SaaSやIaaSをベースとしたクラウドERPの利用は益々拡大していくでしょう。

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