偽アプリや偽サイトは、他人をだますために、より精巧・巧妙な手口が使われるため、“こうすれば必ず騙されない”という絶対の防御法は、残念ながら無いです。しかし、以下の手法であれば、騙されない可能性は高いといえそうです。
1つ目が、アプリをダウンロードするときは、公式のアプリマーケットを利用する、という点です。偽アプリは提供元不明の提供場所からダウンロードさせるように誘導されることが多いです。
iPhoneの場合は、基本的に公式のアプリマーケットであるApp Store経由でアプリをダウンロードするため、それ以外のサイトからアプリのダウンロードを促す案内があれば、詐欺である可能性は高いといえそうです。Androidでは、公式アプリマーケットの「Google Play」以外からダウンロードしてインストールも可能なので、残念ながらiPhoneよりも危険にさらされている状態にあります。
公式アプリマーケットが絶対に安全という訳ではありません。偽アプリが公式アプリマーケットの登録審査を潜り抜けてしまう事も発生しています。アプリをダウンロードする前に、提供者が正しいか、評価が高いか、投稿されているレビュー内容に偽アプリを疑わせるような投稿がないか、などを確認することも有効です。
2つ目は、メールやSMS、SNSのリンクを不用意にクリックしないことです。これらのリンクの中には、偽アプリのダウンロードや偽サイトへ誘導しようとするものもあります。リンクをクリックする前に、メッセージの送信元が正しいことを確認することも有効ですが、それよりもメッセージに記載のリンクは使わず、あらかじめブックマークしておいた正しいURLからアクセスするのが良いでしょう。
最も簡単な対策が、スマホやPCに、セキュリティ対策のツールやソフトを導入しておくことです。もちろん導入しただけではなく、新種の偽アプリ、偽サイトにも対応できるよう、常に最新バージョンに更新しておくことが求められます。
スマホやPCが、日常生活の中で欠かせないツールに進化していくにつれ、悪意がある者の狙いも、スマホやPCに向いていきます。仕事でスマホやノートPCを使う職場も多いでしょうが、経営者やビジネスリーダーが、従業員に対し“狙われている”ことを発信し、組織的に対策を講じることが、ビジネスの現場において、安全にインターネットを使うための第一歩といえるでしょう。