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日本企業の進化の足を引っぱる「調整文化」とは?“空気”で動く組織の限界
2019.12.17

日本企業を動かしている「空気」の正体第1回

日本企業の進化の足を引っぱる「調整文化」とは?“空気”で動く組織の限界

著者 柴田 昌治

 国会の答弁を聞いていると、質問に答える側は、言葉をしっかりと選んではいるけれど、焦点を意識的に濁しており、聞く人が聞けば“タテマエ”であることがわかります。

 こうした物事への処し方は、じつは企業組織にも共通して見られる、日本独特の作法にのっとるスタイルです。日本企業と仕事をするとき外国企業の人間が一様に戸惑うのも、このつかみどころのない態度や文化的な様式を備えた仕事のスタイルなのです。

 そして、これは日本企業の強みを形成してきた半面、「前近代的な働き方」に由来する意思決定のスピードの遅さや生産性の低さにつながる要因ともなっています。

 今回は、長期にわたって日本企業の進化を阻んでいる「日本固有の文化」の正体と、それを打開する糸口について紹介します。

目に見えない「空気」に操られる社員

 個人の後ろには、つねに“組織の意思”が背後霊のようにあり、まるで目に見えない何かに操られているかのように動いているのが、日本の組織人です。 目に見えないそれが何であるかは、異文化の人間にはわからないでしょう 。

 日本人にですら無意識ではあるけれど、確かに存在して抗うことができない強固なもの。この“日本的な空気感”の正体が、日本の社会が伝統的に持つ「調整文化」です。

 そして、企業はこの調整文化を高い純度で保持することで、経済の高度成長を牽引してきました。しかし 同時に、その文化がもたらす「組織風土の壁」に阻まれ、長期にわたって低迷から抜け出せないでいるのが、今日の大企業に代表される日本企業なのです。

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