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トヨタもアップルも本社を移転、「テキサス州」の魅力とは
2020.02.17

海外の最新IT事情第2回

トヨタもアップルも本社を移転、「テキサス州」の魅力とは

著者 田中 靖子

低コストで優秀な人材が手に入るビジネスパフォーマンスの高さ

 最大の理由は、コストの安さです。

 アメリカは連邦制であるため、州ごとに税率が異なります。テキサス州は、法人税も所得税もゼロです。所得税がゼロということは、企業が支払った給与が、そのまま従業員の手元に残るということです。このため、安価な賃金で優秀な人材を雇えます。

 カリフォルニア州の所得税は13.3%と高く、サンフランシスコの平均世帯年収は136,578ドル(約1,500万円)と高騰化しています。テキサス州ヒューストンの平均年収が83,769ドル(約920万円)であることから、テキサス州に移転するとおよそ40%の人件費が節約できます(年収の数値はaveragesalarysurvey.comより引用)。

 最低賃金も、州ごとに異なります。テキサス州は時給7.25ドル(795円)であり、シリコンバレーの最低賃金15ドル(1,647円)と比較すると、半分以下です(最低賃金は東京都の資料より引用)。

 テキサス州の給与が低いと聞くと、生活レベルも低いのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。カリフォルニア州サンフランシスコと比較すると、テキサス州ダラスでは生活コストが約60%、住宅価格に至っては約30%という。つまり、単純に計算すると、テキサス州ではカルフォルニアの3分の1の予算でマイホームを持つことができ、生活にかかるコストも約半分で済むということになります。

 筆者の近所には、カリフォルニア州から引っ越してきた人たちが多く住んでいます。転居の理由を尋ねると、口をそろえて「カリフォルニアでは家が買えない」「カルフォルニアでは給料がそのまま家賃に消えていく」と言います。中には、「カルフォルニアに住むということは、高級ブランド好きなわがままな彼女と付き合うようなものだ。テキサス州は家庭的で居心地が良く、結婚相手にちょうど良い」とジョークを飛ばす人もいます。

 このような住環境が魅力となり、アメリカで住みやすい都市トップ30位にはテキサス州が3都市入っており、テキサス州の人口増加率は全米第1位を誇っています。

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