働き方改革の一環として、社外で仕事をすることを認める「テレワーク」を導入している企業も多いことでしょう。
しかし、国土交通省の調査データによると、テレワーク制度を利用したテレワーカーの割合は、全体の9%程度です(2017年度)。言い換えれば、ほとんどの人は今もオフィスに出社して、オフィスで仕事をしている、ということになります。
つまり、より本格的に働き方改革を推進するのであれば、テレワークをしている人だけでなく、オフィスで働いている人の働き方も変える必要があるということになります、
オフィスで働く人たちの仕事を効率化するためには、どうすれば良いのでしょうか。本記事では、「IoT」を導入することで、仕事を効率化する方法について考えてみます。
「会議室や会議スペースがいつも埋まってる」をIoTで解決
モノのインターネット「IoT」は、その応用範囲が日々広がっており、さまざまな領域で利用されています。もちろんオフィス空間もその1つです。オフィス向けのIoTを利用すれば、オフィスにおける課題を解決し、生産性の向上にも役立ちます。
たとえば、IoTで会議室の利用状況をチェックする、ということも可能です。会議室に、人の「在席・不在」を検知する人感センサーを設置し、そこから出力されたデータをシステムに取り込んで表示することにより、会議室に人がいるかどうか、会議室の利用状況がリアルタイムに把握できます。
このようなシステムがあれば、予約されているのに会議室が使われていない、あるいは長時間の予約が行われているが実際には短時間しか使われていない、といった会議室の『空予約』が把握できます。予約されているのに誰も使っていない空予約は無効にするなど、会議室の利用ルールを改めることで、「会議室が埋まっていて使えない」といったケースがなくなり、会議室が効率的に利用できるようになるでしょう。
会議室だけでなく、オフィス内のオープンスペースの席の利用状況を可視化するといった目的でも利用できます。自席のパソコンやスマートフォンからオープンスペースの空き状況を把握することができれば、わざわざ出向いたのに席が空いておらず、ほかの席を探し回る、といった事態が防げます。