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コロナ禍だからこそできる、バーチャルな体験で集客する方法
2021.03.19

ニューノーマル時代におけるCXの新潮流第4回

コロナ禍だからこそできる、バーチャルな体験で集客する方法

著者 Bizコンパス編集部

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は2月1日、「スマートカスタマーエクスペリエンス推進室」という組織を新設しました。この組織は、自社やNTTグループのリソースを用いて、企業のサービスを利用する顧客の利便性・満足度を高めていくことを目的とした組織です。

 誕生の背景には、新型コロナウイルスの感染拡大により、ビジネスの在り方が従来から大きく変わってしまったことがあります。スマートカスタマーエクスペリエンス推進室は、企業のコロナ後のビジネスをどのように支援するのでしょうか? 同推進室の南郷史朗氏が語ります。

「個社」だけの情報で「個客」を理解するのは限界がある

 我々スマートカスタマーエクスペリエンス推進室では、主にコロナ禍でリアル店舗からのチャネル変革の必要性に迫られる小売業、サービス業、金融業に向け、顧客接点の新たな仕組みづくりにトライしています。

NTTコミュニケーションズ株式会社
ビジネスソリューション本部
事業推進部
スマートカスタマー
エクスペリエンス推進室
南郷史朗氏

 新たな仕組みとは、ECサイトなどオンラインのビジネス、リアル店舗によるオフラインのビジネスのデータを合わせ、顧客接点全体をとらえることを指します。それによって、ECとリアル店舗双方のチャネル改革や、カスタマーエクスペリエンスのDX実現を支援していきます。

 オンラインとオフラインの顧客接点を組み合わせる「狙い」は大きく3つあります。

 まず1つ目は、「一貫した顧客体験のためのデータ統合」です。たとえば、リアル店舗で発行する会員のポイントカードが、ECサイトでは使えないといった店舗もあると思いますが、オンラインとオフラインの顧客体験を一貫させて、自由にチャネルを行き来できることが必要になります。

 2つ目は、「オンライン、オフラインをまたいだ、顧客の行動履歴の把握」です。リアル店舗における購買情報(POS)などからの顧客分析はもちろん、オンラインチャネルからの新たな行動情報の把握として、VRなどの技術を利用した顧客接点にも注目しています。

 たとえば、VRを活用して、顧客がアバターとして来店できるバーチャル店舗を立ち上げ、どのような導線・目線で商品を手に取り、購買に至ったかを可視化する、といった方法で見直すことも可能です。これにより、「ジャケ買い(商品の包装がきっかけで購入すること)」「ついで買い」といったような、リアル店舗の強みである“偶然の出会い”を、バーチャルで演出できるメリットも生まれます。

 最後の3つ目は、企業単体で把握した行動履歴を、異業種と連携して深掘りする「異業種間での相互送客」です。

 企業単独のデータ分析には限界があります。たとえば、あるコンビニに毎週土日だけ来る顧客が、平日に来店しない理由はなんでしょうか。他の場所で買い物をしているのか、仕事場の関係でその店舗では買ってくれないのか、無数の理由が見つかります。

 個人の購買行動を1社が得られる情報だけで判断するのは困難で、異業種が持つ幅広いデータで、ペルソナに厚みを持たせる取り組みが必要になります。その際には、企業間のデータをスマートに橋渡しするための、秘匿技術の実装がマスト条件になってくるでしょう。もちろん、データや情報はあくまで個人が望む形での活用となる必要があります。

 これら3つをまとめると、Afterコロナ時代の顧客接点は、より広いレンジで、より継続的に顧客とつながっていく必要があるといえるでしょう。

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