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不動産業界のDXを推進するもの、阻むもの–DX銘柄2020選出の三菱地所とGAが語る
2020.10.22

IT&ビジネス最新ニュース第69回

不動産業界のDXを推進するもの、阻むもの–DX銘柄2020選出の三菱地所とGAが語る

DXのやり方はベストプラクティスがない

 一方、DXの浸透については「ベストプラクティスがなく、私自身も悩みながら活動している。ただ大事だと思っているのは目に見える結果を出すこと。不動産業界の面白さは、どれだけ土地を購入できたか、テナントをいくつ決めたかなど成果や見えやすいところ。それはDXでも同じで、ちゃんと形に残すところまでやるべき」と話す。

 稲本氏も「DXのやり方は解がない。ただ言えるのは現場へのリスペクトを持って根気強く寄り添うこと。要望に耳を傾けることが大事」と強調した。

 DXについて今後の展望について問われると、稲本氏は「自動化や効率化できることを人力でもできるから今のままでいいという経営者もいると思うが、それは罪。効率化すべき部分はどんどん効率化して、人間は人間にしかできない仕事をすべき。不動産業界において、お客様の心を動かすことは人間にしかできない」と返答。それに対し石井氏も「全く同感。DXについては、ここ3年くらいすごく国内での盛り上がりを感じるが、DXはテクノロジーの実装が目的ではなくてあくまで手段。何をゴールにしていくか可視化する作業が必要。顧客のニーズドリブンで考えるべき」と続けた。

 石井氏は顧客のニーズを重要視する上で必要なのは「不動産以外の周辺領域の動向もきちんと知ること」とし、中国のリテール市場の動向などをつねに追っているとのこと。稲本氏も「建設業界は不動産同様にテクノロジー化の進みが遅く、人手不足に悩んでいるとも聞く。テクノロジーで変えられる余地があり、興味深い」と挙げ、不動産領域以外の業界の動向にもアンテナを張る。

 石井氏は「日本の不動産業界はレガシーだ、斜陽だと言われているが、悲観はしていない。例えばラクスルが印刷業をアップデートしたような未来を作る可能性を秘めていると思う。新型コロナの影響で不動産会社の価値も変わった。この変化を捉え、新しい未来を作っていきたい」とまとめた。

※この記事はCNET Japanから配信されています。

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