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5GやARで「未来の社会」はどう変わるのか –最前線プレイヤーたちが議論
2020.05.19

IT&ビジネス最新ニュース第14回

5GやARで「未来の社会」はどう変わるのか –最前線プレイヤーたちが議論

「行動変容」は予測不可能、トライあるのみ

 次のセッションでは、「AR×5Gで変わるエンターテイメント」というテーマで、Graffity CEO 森本俊亨氏と、ENDROLL CEO 前元健志氏が登壇した。

 Graffityは「ペチャバト」や「HoloBreak」など、スマホを使ったARシューティングバトルを中心に開発している。森本氏は「5Gが必要になるのは、大人数が参加する大会やイベント。新しいeスポーツの形を作っていきたい」と今後の取り組みに意欲を見せた。

 ENDROLLは、名古屋グランパスエイトの本拠地である豊田スタジアムで、KDDIの5G回線と、KDDIが提供予定のARグラス「NrealLight」を掛け合わせた実証実験を行う計画だ。前元氏は「ユーザーがプレイしたときの反応をつかむことが重要」と話し、内容は企画中とのことだが狙いは明確だ。

 「AR×5G」で、エンターテイメントはどのように変わるのだろうか。両氏は、リアルイベントでのインタラクティブ性向上や、街全体をフィールドにしたゲームの日常化を挙げた。一方で、「将来の変化は予測できない。トライあるのみ」だと口々に語った。

 たとえば、4Gで「動画を見る」ことは予測できても、「電車でYouTubeを見ながら通勤するようになる」ことは想像できなかったように、ユーザーの行動変容は予測不可能。さらに、5Gによってユーザーからのアップロードが増えて、ゲームのコンテンツ生成プロセス自体が変化するかもしれないという。「何を提供できるかではなく、どういう行動変容が起きるのだろうかという視点で、ひたすら仮説検証と実証実験を繰り返さなければ」(前元氏)。

 さらに話題は、ARスタートアップのビジネス戦略にも及んだ。両者の意見はやや異なり、お互いから学ぼうとする姿が印象的だった。「5Gの提供はまだ限定的なので、大企業と組んで実証実験をするのが現実的だが、それではスケールしない。主幹事業としてモバイルARを伸ばし、5GにはR&Dとして取り組むなかで、できることとできないことを把握し、ノウハウを蓄積する」(森本氏)。

 「ARが爆発的に普及する未来は確実にやってくるが、時間がかかるし段階的には成長しない。1社だけで成長戦略を描くより、大企業や地方自治体、アカデミアなどからも必要なリソースを獲得し、ビジネスを共創していくことが重要。アセットを貯めながら、キャッシュ・カウを作るビジネスモデルを作りたい」(前元氏)。

※この記事はCNET Japanから配信されています。

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