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DXの潮流、CDOの挑戦
2020.01.15

アクサ損害保険

テクノロジー導入とチェンジマネジメントの両輪がDX成功の秘訣

アクサ損害保険株式会社 執行役員CDTO(チーフ・データ&テクノロジー・オフィサー) ニコラ・エブラン 氏

完全自動運転が普及しても自動車保険はなくならない

 自動車の利用方法も10年前と現在では大きな変化があります。特に、ここ数年間でカーシェアリングやライドシェアリングが世界中で普及しており、自動車を保有しないドライバーが増えています。日本やフランスなどの都市部では若者の自動車離れが進み、仕事に必要がないならば車を持たないという人も増えています。こうした変化は損害保険市場に、どのような影響を与えるのでしょうか。

「自動車の利用環境は変わってきましたが、自動車保険の契約額は毎年伸び続けています。そのことは世界規模で自動車市場が拡大し続けていることと、利用環境が変わっても自動車保険の必要性がなくならないことを示しています。たとえば、短期間利用のカーシェアリングや『UBER』のようなライドシェアリングが世界的に拡大していますが、AXAグループはそれに合わせた保険商品を提供しているので自動車保険は変わらず使われています。日本も今後シェアリングが増えていくことが予想されるので、そうしたニーズに合わせて商品の開発に取り組んでいます。

 自動車保険は古い商品と思われがちですが、実は時代に合わせた特約やオプションが常に開発されており、他と比べて最も進んでいる保険商品といわれています」

 たしかに人が自動車を運転する限り保険は必要ですが、数十年先にはドライバー不要の完全自動運転の時代が来るといわれています。そうなると、自動車は個人の保有ではなくなり、事故も激減すると予想されています。

「すべてが完全自動運転車になるのは相当先の話ですが、現時点でもほとんどの車に自動ブレーキやレーンキープなどの安全支援装置が装備されており、少しずつ完全自動運転に近づいています。こうした安全装置のおかげで確かに事故は減りましたが、一方で保険の支払い額は増加しています。なぜなら安全装置のコストが高いため、事故発生時の損害額が大きくなっているからです。自動車の複雑化、IT化が進むと、事故が減っても平均保険金は減らないのです。

 さらに完全自動運転になると、保険料を計算するリスクファクターは、個人のプロファイルや年齢、運転歴から、自動車に搭載される自動運転アルゴリズムに移ると考えられています。たとえば、あるメーカーの自動運転アルゴリズムは優秀で事故が少ないから保険料が安いけど、事故の多い自動運転車は保険料が高くなる、そういう時代になるでしょう」とエブラン氏は、自動運転時代の自動車保険を展望します。

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