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Bizコンパス

DXの潮流、CDOの挑戦
2021.07.16

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第30回

企業にCDOが求められる3つの理由

著者 三谷 慶一郎

CDOを導入する理由3:組織横断的なデータ活用を行うため

 もう一つ、企業内のデータ活用を活性化させていくためにもCDOが必要になります。(Chief Data Officerという別のCDOを任命することもあります)

 企業内にあるたくさんの情報システムによってデータを管理すること自体は、CDOではなくCIOの役割です。仕様通りに情報システムを運用し、収集されるデータの正確性・最新性を担保することはCIOの重要なミッションになります。一方、CDOは、企業が保有するデータを個別の情報システムあるいは個別組織に中に閉じこめずに、組織横断的な活用ができるような環境整備を行っていきます。

 つまり、データの機密性を確保し守ろうとすることと、データを積極的に活用するという方向性の異なることを同時に行っていくためには、CIOだけでなくCDOが必要になるということです。

 CDOは、例えばデータからマーケットの動向変化を読み取り、今後のビジネス戦略立案の材料にしたり、先に述べたように顧客の反応や行動変化を把握し、サービス内容の修正等に結びつけたりすること等を積極的に推進していきます。

 また、最近はDX推進の一環として、「データドリブン経営」を目指す動きもよく見られます。これは、あらゆる組織の業務遂行において、過去の経験や勘で物事を判断するのではなく、「エビデンスベースドマネジメント(事実や根拠を示すデータに基づいて意思決定をする管理手法)」を指向することを意味します。このためには、人材育成や分析ツール整備だけでなく、いつどこでもデータを中心に考える姿勢を持つことのできる企業文化を創りあげなくてはなりません。これもデータ活用を促進するCDOのミッションだと言えます。

 これまで述べてきた通りCDOのミッションはいずれも難易度は高いものですが、間違いなくこれからの企業において必要不可欠なポジションだと思います。今後、自社のDX推進を加速させるための司令塔として、CDOの設置を検討してみてはいかがでしょうか。

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