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AI企業のCEOが語る「AIの精度が低くても、ビジネスシーンでは意外と使える」
2021.05.27

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第29回

AI企業のCEOが語る「AIの精度が低くても、ビジネスシーンでは意外と使える」

著者 Bizコンパス編集部

 自社のビジネスにAIを取り入れようと考えている企業は少なくないでしょう。しかし、ビジネスでAIを活用する試みはまだ始まったばかりであるため、“こうすれば成果が出る”といったわかりやすい方法論は存在しないのが現状です。

 AIをビジネスに取り入れるためには、どうすれば良いのでしょうか? AI関連のプロダクトを展開している株式会社シナモンの代表取締役社長CEOである平野未来氏が、AIをビジネスで使う際のポイントを解説します。

(本記事はNTTドコモが開催したイベント「docomo Open House 2021」における平野氏のプレゼンテーションを元に構成しています)

精度が60%程度のAIでも使いみちはある

 AIをビジネスに取り入れる際に、とかく注目されがちなのが「精度」です。

株式会社シナモン
代表取締役社長CEO
平野未来氏

 「何かしらのAIを作ろうとすると、複数のアルゴリズムを組み合わせることになります。そこで使われるアルゴリズムの精度がそれぞれ95%で、かつ10個のアルゴリズムを使用していた場合、最終的な精度は60%程度に落ちてしまいます」

 とはいえ、95%の精度が60%まで落ちたとしても、そのAIが“使い物にならない”というわけではありません。平野氏は、AIが下した判断を人間がチェックして精度を高める「Human in the loop」(人間参加型AI)という手法を採用すれば、たとえAIの精度が低くても、ビジネスに採り入れられるとしています。

 第一生命保険株式会社では、本人確認書類や医師が作成した書類を自動でシステムに入力するAIを開発しました(ニュースリリース)。精度は100%ではありませんでしたが、ある工夫を採り入れることで、成果を上げるシステムが構築できたといいます。

 「このAIでは、出力した結果の“確からしさ”を、AI自身が『自信度』として示すようにしました。この自信度がある一定以上であれば、チェックする必要はなく、自信度が低ければ、人間がチェックして必要に応じて修正します。その修正結果をAIがあらためて学習することで、初めは低かった精度を徐々に高めていくことができます。これがHuman in the loopの一例です」

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