NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

新規事業立ち上げ時に考えるべき4箇条
2021.05.27

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第28回

新規事業立ち上げ時に考えるべき4箇条

著者 Bizコンパス編集部

(3)その市場に急成長が見込めるか?

 3つ目のキーワードが「スケーラビリティ」(拡張性)です。スケーラビリティには、マーケットそのもののスケーラビリティだけでなく、開発したプロダクトを使用するユーザー側のスケーラビリティ、プロダクトを開発するための材料を提供するサプライ側のスケーラビリティの3つの要素があります。

 平野氏はBtoBビジネスにおいて、特にマーケットのスケーラビリティは、十分に検討すべきと提言します。

 「もちろんマーケットは大きければ大きいほど望ましいですが、とはいえ大きいマーケットでは、どこかの企業がすでに大きなビジネスをしています。ベストなのは、現在はマーケットの市場は小さいものの、今後は急成長が見込まれるマーケットです」

 このマーケットのスケールは、ファミリー、トライブ(種族)、ビレッジ(村)、シティ(都市)、ネーション(国)の5段階に分けられるといいます。

 「ビジネスをするうえでは、『シティ』のスケールを目指すべきでしょう。『ネーション』レベルのサービスとしてはFacebookやInstagramがありますが、ここを狙っても大規模すぎてすぐにはできませんし、何より非常にリスキーです。シティレベルを目指し、運がよければネーションレベルになれるかもしれない、そういった感覚で進めるのが良いのではないかと考えています」

(4)そもそも、そのプロダクトは市場に受け入れられるか?

 最後の「(4)PMF」とは、Product Market Fit の略語で、“プロダクトがマーケットに適合し、受け入れられている状態”、“プロダクトを最適な市場に提供している状態”のことです。つまり、どんなに優れた製品も、市場に受け入れられなければ意味がない、ということです。

 「私のような研究者や技術者の人によくあるのは、プロダクトに集中し過ぎてしまうことです。私が学生時代に起業したときも、ものすごいアイデアを思いついて、“技術がすごいからみんなが使ってくれるに違いない”と考えてしまいました。

 それで3年ほど研究開発してリリースしたのですが、市場からはまったく反応がありませんでした。プロダクトに集中し過ぎて、マーケットを見なかったといった間違いは起こりがちです」(平野氏)

 マーケットに対して適切なプロダクトを提供するためには、どうすれば良いのでしょうか。平野氏は「行動するしかない」と言います。

 「BtoCであれば、すぐにデモを作ってユーザーに感想を聞き、BtoBであれば、営業資料を作成して『こういうものを作っているのですが、使ってみませんか』と営業するといったように、顧客やユーザーに対し具体的なアクションを起こすことが重要です」

関連キーワード

SHARE

関連記事

早大IT戦略研究所 根来龍之氏 「日本の大企業だけがDXに後れを取っているわけではない」

2021.06.04

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第67回

早大IT戦略研究所 根来龍之氏 「日本の大企業だけがDXに後れを取っているわけではない」

咳の音でコロナ感染が分かるアプリが登場

2021.05.24

シリコンバレー通信第37回

咳の音でコロナ感染が分かるアプリが登場

“センスのなさ”から始める「発注力」の重要性

2021.04.20

IT&ビジネスコラム第2回

“センスのなさ”から始める「発注力」の重要性

味の素社のDX戦略「規模を追う経営から、DXで社会を変革するパーパス経営へ」

2021.04.02

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第63回

味の素社のDX戦略「規模を追う経営から、DXで社会を変革するパーパス経営へ」

Amazon創業者のジェフ・ベゾスから学ぶ「発明」の極意

2021.03.23

IT&ビジネス最新ニュース第124回

Amazon創業者のジェフ・ベゾスから学ぶ「発明」の極意