2021.03.17
ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第23回
澤円氏が語る「イノベーションを起こしたいなら、自己中になってグレてみよう」
著者 Bizコンパス編集部
“自己中”になるために、しなくていいミーティングはやめよう
マインドセットとは、辞書的な表現では「ものの見方」や「行動や判断の基準」という言葉です。
一昔のマインドセットは、「Knowing」、すなわち「知ること」が重要でした。ところが、26年前のインターネット誕生による“リセットボタン”によって、世界中の情報に容易にアクセスできるようになりました。知ること自体のハードルが劇的に下がり、価値基準は一気に「Doing」、「やること」にシフトします。「考えている時間があったら、手を動かせ」ということです。
「Doing」で発展した一例がシリコンバレーですが、いま時代はさらに先に行っていて、「Being」、「どうありたいのか、自分の人生をどうデザインしたいのか」、という価値基準が非常に重要になってきています。
私がビジネスパーソンにおすすめしたいマインドセットの1つ目は、“自己中”になることです。つまり、物事を自分中心に考えることが大事です。
自己中になるためにまず最初にすることは、新しく何かを始めるのではなく、「やめることを決める」ことです。たとえばミーティングを止めることでもいいです。しなくていいミーティングは、どんどんやめてしまってよいでしょう。やめても世界は変わりません。何よりも止めることで、時間が増えます。時間が増えれば、今以上にいろいろなことが考えられるようになります。
増えた時間は、自分のために時間を使いましょう。リモートワークをする際は、家でも、近所の公園やカフェでも構わないので、ぜひお気に入りのワークスペースを見つけて働きましょう。仕事や会社のことを考える前に、「自分はどうありたいのか」と考えることも、立派な自分への投資だといえます。