NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

【重要】「Bizコンパス」サイトリニューアルのお知らせ
産業医・大室氏が語る「通勤という基準のないDX時代の“働ける”を、どう定義するか」
2021.03.03

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第22回

産業医・大室氏が語る「通勤という基準のないDX時代の“働ける”を、どう定義するか」

著者 Bizコンパス編集部

個人の主体的な健康管理の取り組みを会社が支援・評価する時代へ

―― お話を伺いDX時代は、今まで以上に産業医の存在が重要になるのではないかと感じました

 産業医は、病気が治っているかではなく、「働ける」かどうかを見ています。例えば、私は視力0.04で医学的には近視性乱視という病名が付きますが、眼鏡をかければ仕事に支障はありません。この場合、産業医は、業務に必要な視力を定義し、視力矯正のアドバイスを行うことが仕事であり病気自体を治す役割ではありません。

 かつては、週5日1日8時間出社して仕事ができることが「働ける」の定義でしたが、今は、通勤できなくてもリモートで仕事ができれば、産業医的には「働ける」と定義できます。つまり、コロナの前後で「働ける」の定義が変わったということです。当然、産業医はこうした社会環境の変化に合わせて「“働ける”とはどんな状態か」をアップデートし続けなければなりません。

―― 心身ともに社員の健康状態を高めて生産性向上につなげる「健康経営」がありますが、DX時代の健康経営についてアドバイスをお願いします

 健康面から見ると、リモートワークは良い部分がある一方、悪い部分もあり、その最たるものが運動不足です。特に、通勤がなくなり運動不足の社員が増えたことは、今後問題になると思います。リモートワークの場合、職場で一斉にラジオ体操するなどの施策は難しいので、健康アプリや福利厚生のメニューなどを複数用意し、個々の希望や志向に合わせて実践してもらう方法が良いと思います。

 例えば、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、健康推進室という部署や、CHO(Chief Healthcare Officer:最高健康責任者)という役職をつくり、本気で健康経営に取り組んでいます。DeNAは、社員を自立した個人と位置付け、会社が何かを与えるのではなく、選択肢を揃えて好みのツールやサービスを選んでもらう健康管理施策で効果を上げています。

―― DX時代の健康的な働き方を支援するモデルケースになりそうですね

 モデルケースと言えるかはともかく、ある程度の規模の会社であるのに、大企業モデルではない制度設計をしているという意味でDeNAのスタイルは興味深いですね。今、終身雇用の時代が終わり、自分の身は自分で守らなくてはいけない時代が始まり、これからは会社が個人の健康管理を支援するというのが、私が考えるDX時代の働き方のシナリオです。

関連キーワード

SHARE

関連記事

テーマは「社会・産業DX」、NTT Com「CDF2021」が描くDXのリアルとは

2021.09.15

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第69回

テーマは「社会・産業DX」、NTT Com「CDF2021」が描くDXのリアルとは

インフラ試験を自動化するために、どんな環境が必要なのか?

2021.08.04

DXを加速させるITシステムの運用改革第42回

インフラ試験を自動化するために、どんな環境が必要なのか?

デザイン思考は、イノベーションを生みだす魔法の杖ではない

2021.07.21

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第31回

デザイン思考は、イノベーションを生みだす魔法の杖ではない

企業にCDOが求められる3つの理由

2021.07.16

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第30回

企業にCDOが求められる3つの理由

インフラ試験の継続実行は、本当に必要なのか?

2021.07.02

DXを加速させるITシステムの運用改革第41回

インフラ試験の継続実行は、本当に必要なのか?

有識者が解説する「誤解だらけのサブスクとDXの関係性」

2021.06.25

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第68回

有識者が解説する「誤解だらけのサブスクとDXの関係性」

DXで健康を導き出す!新たなヘルスケアプラットフォームが登場

2020.09.11

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第46回

DXで健康を導き出す!新たなヘルスケアプラットフォームが登場