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DXにコラボレーションが必要な理由
2021.02.26

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第21回

DXにコラボレーションが必要な理由

著者 三谷 慶一郎

コラボのメリット(2)より広い顧客体験を創る

 もうひとつ、DXならではのコラボレーションの目的として、「より広い顧客体験を創る」ということがあげられます。DXのひとつのゴールが、新しい顧客体験を創出することだということはよく言われていますが、単独企業のサービスだけというよりも、複数の企業のサービスが緊密に連携する方がより広い顧客体験の創出につながることは容易に想像できると思います。

 以前、新規サービス検討の一環として、空港で働かれているグランドスタッフの方にインタビューを行ったことがあります。その中で、「お客様が搭乗日に当社の飛行機に乗られるまで、どのように過ごされてきたかを情報としてほしい」というコメントをいただき、感銘を受けたことを覚えています。

 顧客は搭乗日に、宿泊したホテルで午前中仕事をこなし、電車やバスなどを利用し、移動途中で昼食を食べながら空港にたどり着いたのかもしれません。ホテルのチェックアウトで手間取ったのかもしれないし、交通機関が遅れた、あるいは昼食で食べたものをお気に召さなかったかもしれません。その状況が事前に分かれば、それに合わせた顧客サポートができるということをこの方は仰っているわけです。個々の企業がバラバラのサービスを提供している状況ではどうにもなりませんが、一連の企業がうまくコラボレーションできれば、この要望は実現できるかもしれません。

 UberがAPIを解放して、他社のサービスとの連携を推進しようとしていることも同様の狙いだと考えられます。ホテルやレストランを予約すると、連動して必要な移動をUberがサポートすることによってシームレスな顧客体験を創り出せるわけです。

 より広い顧客経験を創り出すために、顧客視点から見て連続するサービスを保有する企業どうしがコラボレートするということは、DXにおいて大きな可能性を秘めています。

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