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ローカル5Gは、「With/Afrerコロナ」における製造業をどう変えていくのか?
2020.07.03

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第2回

ローカル5Gは、「With/Afrerコロナ」における製造業をどう変えていくのか?

著者 佐野 正弘

ローカル5Gの力は大規模な工場で発揮される

 その大きな理由は、やはり独立したネットワークで外部環境に左右されないことだ。例えば工場のロボット制御に携帯電話会社の5Gを使っている場合、クリティカルな操作を担当している機器が、ネットワークの混雑によって動きがずれたり、止まってしまうようなことがあれば、大きな問題となるだろう。

 だがローカル5Gであれば、携帯電話会社の5Gからは独立していることから、そうした影響を受けることなく、安定した動作を見込むことができる。また完全に独立したネットワークであることから、外部に情報が流出することもないのでセキュリティを高められる。さらに、自社で必要な要素に特化したネットワークのカスタマイズが可能だというメリットもあるだろう。

 

 そして特にローカル5Gの有用性を発揮しやすいのが、規模の大きい工場である。5Gはそもそも広域で利用する携帯電話向けの規格なので、広い工場内を少数の基地局でカバーでき、複数の工場をまたいで利用可能なネットワークなども構築しやすいからだ。

 海外ではローカル5Gに先駆けて、自営の4Gネットワークを構築できる「プライベートLTE」が製造業などで活用されている。そうしたことからプライベートLTEの延長線上の取り組みとして、ローカル5G、あるいはソフトバンクが掲げる「プライベート5G」と同様、携帯電話会社が免許を持つ周波数帯域をローカル5Gに近い形で運用する取り組みが既に進められている。

 例えばメルセデス・ベンツは2019年6月、通信機器ベンダーのエリクソンと、携帯電話会社のテレフォニカ・ドイツと共同で、プライベートな形での5Gネットワークを活用した自動車の製造ラインを実現すると発表した。2万平方メートルの工場内にローカル5Gネットワークを構築し、組み立てラインのデータ連携や製品の追跡などができる仕組みを整えるとしている。

 また同じくドイツの電気自動車メーカーであるe.GOは、2019年6月にエリクソン、ボーダフォン・ドイツと、ローカル5Gを自動車の製造工程に活用する取り組みを発表。こちらも8500平方メートルの施設をプライベートな5Gネットワークでカバーし、それを活用して部品の自動識別や製造ラインの車両を自律制御するなど、作業効率化を進めているという。

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