Bizコンパス

在宅勤務でやってしまいがちな「失敗あるある」と、その回避法
2020.05.13

テレワーク導入の“壁”を解決第4回

在宅勤務でやってしまいがちな「失敗あるある」と、その回避法

著者 サトウカエデ

 新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務を実施している企業は多いでしょう。

 株式会社東京商工リサーチが2020年3月末~4月上旬に行ったアンケート(回答数17,896件)によれば、“新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、在宅勤務・テレワークを実施している”と答えた企業は25.4%で、大企業(資本金1億円以上)に限ると48%と、ほぼ半数の企業が実施していることになります。

 しかし在宅勤務は、オフィス勤務と比べて不自由な面も多く存在します。たとえば、勤怠管理がしづらくなります。オフィス勤務であれば、上司は部下が自席に座っている姿を見れば勤務していることを確認できますが、在宅勤務の場合、部下がいつ仕事を開始したのか、いつまで仕事をしているのか、簡単には分かりづらいです。

 在宅勤務のネットワーク環境と仕事用の端末を整えることはもちろん重要なことですが、それだけでは仕事はうまく回りません。顔を合わせない在宅勤務では、適切な労働環境を維持し、社員のモチベーションを保つために、在宅勤務に合わせた勤怠管理や評価方法を確立することが求められます。

 今回は、在宅勤務をスタートした企業がついついやってしまいがちな失敗と、そうした失敗を回避し、在宅勤務を成功に導くための方法を紹介します。

在宅勤務でありがちな「働き過ぎ」をどのように防ぐ?

 在宅勤務でやってしまいがちな失敗例の1つに、冒頭で触れたような上司が部下の勤怠をうまく管理できないことが挙げられます。自宅でオン・オフの切り替えが曖昧になる環境では、就業時間が所定に満たなかったり、就業時間を超えた労働を助長させたりします。

 特に、フレックスタイム制のように始業・終業時間を柔軟に設定できる勤務体制では、仕事時間を“細切れ”で考えてしまいがちです。たとえば、早朝に数時間仕事をし、その後、子供の面倒や家事を行い、午後に数時間仕事した後、夕方は家族との時間を過ごし、一息ついた夜に仕事をする……というような、断続的に仕事をしてしまうパターンです。

 こういった“細切れ”勤務で、従業員が「働き過ぎてしまう」ことは労務管理として問題となります。長時間労働は、たとえ在宅勤務であっても生活のリズムを乱し、従業員の健康を損ね、やがてはビジネスに悪影響を及ぼしてしまいます。この問題を回避するためには、チーム内で勤務開始・勤務終了の連絡を、メールや電話などを用いて毎日共有し合うことで、勤務時間に対する意識を高める必要があります。

 勤務時間の連絡手段としては、手間を省力化するため、Slackのように全社で閲覧可能なチャット、もしくは出勤ボタンを押すだけで勤怠管理システムに記録が残るツールを利用するのが便利です。もし長時間勤務が心配な場合は、「何かあれば相談して」といった待ちのスタンスではなく、上司から積極的なフォローを行い、一部の人に仕事が偏らないように調整することが求められます。

 ただし、組織の階層が複雑な大企業の場合、上司がひとりだけで数十人の勤怠管理をするというのも簡単な話ではありません。時には人事部や他の管理職の手を借りることも重要です。

関連キーワード

SHARE

関連記事

「議事録作成」はどうすれば効率化できるのか?

2020.06.26

働き方改革&生産性向上のカギはどこにある?第28回

「議事録作成」はどうすれば効率化できるのか?

テレワークの成否を分ける鍵は「経営者・管理職」が握っている

2020.06.10

テレワーク導入の“壁”を解決第9回

テレワークの成否を分ける鍵は「経営者・管理職」が握っている

なぜNTT Comは早期に全従業員の在宅勤務を実現できたのか

2020.06.05

テレワーク導入の“壁”を解決第8回

なぜNTT Comは早期に全従業員の在宅勤務を実現できたのか

世界的IT企業が集う街・シアトルの在宅勤務とは

2020.06.03

テレワーク導入の“壁”を解決第7回

世界的IT企業が集う街・シアトルの在宅勤務とは

コロナで大打撃、フィリピンの語学学校のオンラインセミナー戦略とは?

2020.05.27

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第1回

コロナで大打撃、フィリピンの語学学校のオンラインセミナー戦略とは?