新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務を実施している企業は多いでしょう。
しかし、オフィスに出向く従来の勤務スタイルと、仕事と生活との境界線が曖昧な在宅勤務では、働く環境に大きな差があります。実際に、いま在宅勤務をしている人の中にも、思ったように仕事が進まなかったり、従来よりもミスが増えてしまったり、社内や社外とのコミュニケーションで支障が出てしまうなど、トラブルを抱えている人もいるかもしれません。
そこで本記事では、3月に調査された2つのアンケート結果を読み解きながら、在宅勤務における従業員のリアルな声と、課題に対する対応策について考えます。
在宅勤務でストレスが減った!
在宅勤務をすること自体については、多くの人が好意的にとらえているようです。
ビッグローブが3月、週1日以上の在宅勤務をしている全国の20~60代の男女1,000人を対象に行ったアンケート調査では、「実際に在宅勤務をしてみて、通常時でも在宅勤務などのリモートワークは可能か」に、「そう思う」と答えた人が40.5%、「ややそう思う」と答えた人が48.2%となりました。合計で9割近い人が、在宅勤務でも仕事ができると感じているようです。「在宅勤務が顧客や協力会社に受け入れられていると思うか」という質問に対しても、「そう思う」「ややそう思う」と答えた人が約9割となっています。
次に「在宅勤務で通勤頻度が減ることでストレスはどう変化したか」という質問に対しては、「減った」と回答した人が29.7%、「やや減った」と回答した人が26.9%と、6割近い人がストレスが軽くなったと感じています。さらに、仕事環境や人間関係などのストレスの変化についても「減った」「やや減った」と回答した人が5割を超えました。オフィス勤務より在宅勤務の方が、ストレスを感じにくいようです。
「在宅勤務で仕事の成果はどう変化したか」という質問に対しては、「成果が出るようになった」「やや成果が出るようになった」と回答した人が3割強で、「変化はない」と回答した人が約4割となりました。「あまり成果が出なくなった」「成果が出なくなった」という否定的な意見も2割5分ほどいましたが、全体的には「オフィスに行かなくても、仕事の成果が従来以上に発揮できる」と考える人の方が多数派という結果になりました。