イーストグループは、『世界まるごとHOWマッチ』や『平成教育委員会』、『奇跡体験!アンビリバボー』、『スカッとジャパン』など、数々の人気テレビ番組を手がけてきた大手映像制作会社です。
同グループの事業は、映像コンテンツの制作が中核となります。そのため、撮影や編集といった作業はオフィス外の現場や編集所で行うことが多く、従業員は必然的に公共交通機関を使って移動する機会が多くなります。それに伴い、交通費を立て替え払いする機会も多くなり、毎月の交通費精算の作業にかなりの負担がかかっていました。
そこで同社は、従業員の交通費精算業務の負担軽減のため、あるサービスを導入。すると、交通費申請にかかる業務時間は、従来から70%も削減できるといいます。
イーストグループはどのように交通費精算業務の負担を軽減したのでしょうか?株式会社イースト・グループ・ホールディングス 執行役員 経営企画部長の刑部雅人氏に、導入に至った経緯と、導入後の効果について聞きました。
【イーストグループについて】
1973年の創業(株式会社イースト)以来、バラエティやドラマ、音楽、ドキュメンタリーなど、あらゆるジャンルのテレビ番組の企画・制作事業を展開する企業グループ。持株会社としては株式会社イースト・グループ・ホールディングス、事業会社としては、番組コンテンツ制作事業の株式会社イースト・エンタテインメント、テレビ・インターネット番組・劇場用映画の企画と制作を手掛ける株式会社イースト・ファクトリー、テレビ業界や映像コンテンツ業界に人材派遣を行う株式会社ウエスト、タレントマネジメント事業の株式会社ノースプロダクションがある。
http://east-ghd.co.jp/group.html
交通費精算は、申請する側も承認する側も大きな負担になる
日本の企業では、従業員が業務で電車やバスなど公共交通機関を利用する際、従業員側が立て替え払いをし、1カ月に1回、交通費を精算する、というスタイルが一般的です。しかし、外出が多い場合は、毎月の精算処理に苦労しているという人も多いでしょう。
交通費の精算では、「いつ、何の目的で、どこからどこまで、どんな手段で移動したのか」を明確に示す必要がありますが、そうした情報を毎回記録し、経費精算システムに入力するのは、従業員にとって大きな負担となります。また、手作業で行うため、申請漏れや入力ミスが生じる恐れもあります。

株式会社イースト・グループ・
ホールディングス
執行役員 経営企画部長
刑部 雅人氏
交通費の精算業務が負担になっているのは、申請する側だけではありません。従業員が申請を行えば、その申請が正しく行われているか、金額に間違いはないかというチェックを、承認する側である上司や経理部門が行います。この際、申請内容に誤りがあると本人に差し戻すことになり、さらに余計な手間が発生します。
イーストグループでも、毎月の交通費の精算業務は大きな負担となっていました。
「従業員は外出先での仕事で疲れているのに、交通費精算のためにわざわざオフィスに戻り、そこから精算業務を行います。1カ月分をまとめて入力しようとすると、相当な負担を強いることになり、間違いも多くなるため、どうにか改善したいと考えていました」(刑部氏)