NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

従業員を固定電話から解放、第一生命の“スマホで加速する”働き方改革
2020.11.20

働き方改革&生産性向上のカギはどこにある?第30回

従業員を固定電話から解放、第一生命の“スマホで加速する”働き方改革

著者 Bizコンパス編集部

内線の利用頻度は導入前より増加! コロナ禍のビジネスに貢献

 そして2020年4月、同社は内勤職の約1万1000人に対し、スマホ端末の配布をスタートしました。

 新しいクラウドPBXは、コロナ禍での新しい働き方の中でどのように機能しているのでしょうか。

 「コロナ禍はまったくの想定外でしたが、これまでの取り組みにより4月には日に2万5000人を超える従業員がテレワークを行えており、コロナ禍でも第一生命の業務を支えることができたと考えています。多くの従業員から“自宅でもスマホで内線が利用でき、コミュニケーションをとることができて良かった”という声が上がっています。電話の発信件数も、現在はコロナ前の1月、2月より増えています。対面でコミュニケーションが制約された分、電話の利用頻度が急増したと感じています。社内だけでなく、お客さまとの円滑なコミュニケーションの維持にも貢献できたと思っています。」(岡田氏)

 加えて従業員がスムーズにスマホ端末を利用できるようになった一因として、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)の貢献が大きいと評価しています。

 「スムーズに導入が完了した理由は、PHONE APPLI PEOPLE(旧:連絡とれるくん)の優れたUIにあると考えています。スマホのアドレス帳を操作する感覚で、直感的に相手を探し、電話がかけられます。人事異動や入退社した従業員の情報更新も一括対応できるため、常に最新の電話帳を維持できます」(岡田氏)

 今回は従業員の半分に当たる約1万人に端末が配布されましたが、コロナ禍でテレワークを経験した従業員からは、追加で端末を手配してほしいという声があがり、さらに約1000人に端末を配布。結果的に、約2万3000台の固定電話のうち、スマホが選択された分、約1万1000台を減らせたといいます。

 「スマホは固定電話の半分以下の金額です。また、電話設置時の配線工事費用も不要となります。従ってスマホの活用によりコストを削減できたことは非常に大きいと思っています。クラウドPBXはサービス提供型なので、設備投資をしなくてすむこと、柔軟に内線台数変更なども可能になることも大きなメリットだと感じています。

 また、プロジェクトのメンバーは、当社とNTT Comの合計10名程度で、期間も限られていました。それでも、予定通りに大規模な改修が進められたことに、とても満足しています。構築フェーズでは、ハイブリッド構成の音声基盤、インターネットブレイクアウトを実現するネットワーク構成、Web電話帳を含めたネットワークシステムのインテグレーションをワンストップでNTT Comの1つの窓口で対応していただけました。運用フェーズでは、ヘルプデスクによる運用管理体制が整備され、故障やサービス稼働状態の監視など24時間365日で対応してもらえるという安心感もあります」(岡田氏)

 太田氏は、今回のプロジェクトについて手応えを感じており、今後もさらに発展させていきたいと話します。

 「スマホ端末については、音声だけでなくメールやチャット、リモート会議ツールなども入っていますので、今後は複数のツールを導入し、業務効率をさらに向上させるような、効果的な使い方を検討していきたいと考えています。

 当社では、バイモーダル(※)戦略を推進しています。モード1である既存インフラにかかるコストや稼働は抑える一方で、DXの領域にリソースを集中させる流れをつくっています。今回のクラウドPBX導入はそうした戦略を実現したもので、経営層が求める、生産性向上・コスト効率化などの要望や従業員の働き方改革の両方に応えられたと考えています」(太田氏)

 PCを変えるなど、社内のITを刷新したにも関わらず、働き方改革がうまく進んでいない企業は、もしかしたらその原因は電話にあるかもしれません。今回取り上げた第一生命の例のように、大規模に、より使いやすく刷新してみてはいかがでしょうか。

※バイモーダル…アメリカのガートナー社が提言した、ITを活用し自社の強みを最大化するために必要な2つのITのこと。1つは「モード1」と呼ばれる守りのIT、もう1つは「モード2」と呼ばれる攻めのIT。

日比谷本社「マッカーサー記念室」にて

SHARE

関連記事

新ビジネスはSDGsから生まれる!エバンジェリストが解説

2020.11.25

デジタルトランスフォーメーションの実現へ向けて第54回

新ビジネスはSDGsから生まれる!エバンジェリストが解説

DX部門を立ち上げたらどうなるのか?実際の企業に見る、DXの理想と現実

2020.11.20

これからの時代に求められるデータ利活用第7回

DX部門を立ち上げたらどうなるのか?実際の企業に見る、DXの理想と現実

トヨタが「Woven City」で狙うのは、DXのプラットフォーマー

2020.11.18

ニューノーマル時代にビジネスはどう変わるのか第12回

トヨタが「Woven City」で狙うのは、DXのプラットフォーマー

With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは

2020.11.18

ニューノーマル時代のネットワーク技術革新第3回

With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは

コロナ禍でも勢いのある東南アジアベンチャーを発掘「NTT Startup Challenge 2020」開催

2020.11.13

新たなイノベーションはアジアから始まる第4回

コロナ禍でも勢いのある東南アジアベンチャーを発掘「NTT Startup Challenge 2020」開催

コロナ後の社会に求められるデジタル変革とは?ServiceNow Japan社長が語る

2020.11.04

DXを加速させるITシステムの運用改革第32回

コロナ後の社会に求められるデジタル変革とは?ServiceNow Japan社長が語る