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有識者が明言「日本企業はRPAを全然使えていません」
2020.02.14

働き方改革&生産性向上のカギはどこにある?第25回

有識者が明言「日本企業はRPAを全然使えていません」

著者 Bizコンパス編集部

 いま多くの企業で、業務を自動化するツール「RPA(Robotic Process Automation)」の導入が進んでいます。

 MM総研の調査によると、2019年11月時点における企業のRPA導入率は38%でした。同社が2018年6月に行った調査では22%であり、約1年半で16ポイントも増加したことになります。しかも、年商1,000億円以上の大手企業に限定すると、普及率は51%に達しているといいます。

 このように普及が進むRPAですが、RPA関連の書籍を多数刊行するアビームコンサルティング株式会社 執行役員 プリンシパルの安部慶喜氏は、「導入したものの、上手く効果が出ていない企業が多い」と、2019年12月9日に開催されたイベント「RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019」の講演にて指摘しています。

 なぜRPAを導入したのに、生産性が向上しないのでしょうか? 効果を出すためにはどうすれば良いのでしょうか? 安部氏の講演から読み解きます。

はっきり言って、日本企業はRPAを全然使えていません

 安部氏は講演にて、RPAの本格展開が完了している企業に、業務工数をどの程度削減できたか、というアンケート結果を紹介。その結果、「20%以上削減できた」と回答した企業は、全体のわずか18%に留まっており、逆に半数以上の62%が「(削減率が) 5%未満」であったといいます。

「中にはRPAの導入を途中であきらめた企業も存在するはずです。実際のところ、業務工数を20%以上削減できたというケースは、全体で5%にも満たないのではないかと考えています。はっきり言って、日本企業はRPAを全然使えていません」(安部氏)

 なぜ、RPAを導入したにも関わらず、その導入効果が出ないのでしょうか? 安部氏はその理由として、多くの企業では、RPAを既存の作業に置き換えるレベルに留めてしまっており、業務改革や新規ビジネスの創出に結びつけていない点を指摘します。

「RPAを活用し、既存業務の自動化から、次のステージである業務改革に進むためには、経営者によるコミットメントが必要です。

 これに加えて、内部統制のルールも変えていかなければいけません。“今のルールがこうだから、RPAで業務改革ができない”というのは本末転倒です。RPAは業務プロセスを根本から改革するものですから、それに合わせて社内のルールも変えるべきでしょう」(安部氏)

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