こうしたRPAは、すでにさまざまなベンダーからリリースされています。ノークリサーチ社が調査した中堅・中小企業におけるRPAのシェアによると、国内ベンダーではNTTアドバンステクノロジの「WinActor」がシェア1位。外資系のベンダーでは、UiPath株式会社の「UiPath」がシェア1位となりました。
国内ベンダーでシェア2位となったのは、RPAテクノロジーズの「BizRobo!」でした。同製品は単体のシェアでは4位ですが、RPAテクノロジーズはソフトバンク、大崎コンピュータエンヂニアリングと協業していることもあり、調査ではWinActorと並び「2強」と表現されています。
ここで挙げた3つのサービスを詳しく見てみましょう。WinActorはNTTグループで開発・利用されてきたRPAツールで、Windows上で操作できる“あらゆるアプリケーションに対応”を謳っています。日本語に完全対応しており、エラーダイアログの内容なども含めて日本語で表示されるため、初心者であっても使いやすいツールだといえるでしょう。導入後は、NTTデータをはじめとする全国のパートナー企業が、RPAの運用をサポートします。
UiPathは、アメリカのUiPath社が開発した、グローバルで利用されているRPAです。ロボットを開発するための「UiPath Studio」や、ロボットの実行ツールである「UiPath Robots」、ロボットの大規模展開や管理のための機能を備える「UiPath Orchestrator」など、さまざまなツールが用意されています。個人作業の自動化から全社規模でのRPA導入まで、幅広い用途で利用できるRPAといえます。
BizRobo!はロボットをサーバー上で実行する、サーバー型RPAの代表的な存在です。個々のクライアントPC上でロボットを実行するデスクトップ型RPAと異なり、複数の業務やシステムを横断して作業を自動化できるメリットがあります。そのため、ロボットを実行するためのサーバー環境を用意する必要がありますが、デスクトップ型RPA「BizRobo! mini」も提供されています。
このようにRPAはすでにさまざまな製品が登場しており、すでに多くの企業で、人間に代わって日々の作業を進めています。まだRPAを導入していない企業で働いている人は、毎日の仕事で「面倒くさいなぁ……」と感じたその時、RPAのことを思い出してみてください。そこにRPAを導入することで、仕事がガラッと良い方向へ変わるかもしれません。