2020.01.08
働き方改革&生産性向上のカギはどこにある?第20回
いまさら聞けない、RPAの“基本”の話
著者 Bizコンパス編集部
プロの手を借りなくてもロボットが作れる
RPAを使う前には、RPAに対し、どのような作業を自動で行うのかを教える必要があります。
たとえば、「商品コードが記述されたExcelのこのセルの内容を、クリップボードにコピーする」「受注システムの商品コードを入力する欄にカーソルを置き、クリップボードの内容をペーストする」といった作業を、あらかじめプログラミングしておきます。
“プログラミング”とはいっても、難しいコマンドを打ち込むことではありません。多くのRPAでは、ロボットの処理内容を簡単に設定できる仕組みが提供されているため、プログラミングの経験がなくても、マウス操作だけでロボットの動作設定が可能です。ツールによっては、ユーザーが行った作業を記録し、その内容をロボットで再生するといった機能を持つものもあります。
つまり、ロボットの作成自体、困難なことではありません。現場で作業を行うエンドユーザーでもロボットを作成できるため、IT部門や外部のベンダーにロボットの作成を依頼せずに作業を自動化できることも、RPAの利点といえるでしょう。
たとえばRPAを導入しIT部門にロボットの作成を依頼する場合、IT部門は各事業部門から一斉にロボット作成に対応することになるため大きな負担が生じます。これにより、ロボットの作成を依頼してもなかなか対応してもらえないなどといった状況になれば、思うように業務の自動化は進まないのではないでしょうか。
ロボットの作成は、社内のIT部門に依頼するのであればその稼働がかかりますし、外部のベンダーに依頼すると、コストが発生します。自分たちで簡単にロボットを作成できれば、稼働もコストを気にすることなく、自動化に取り組めます。