また、対象業務の拡大は、現場主導が大切となります。そのため業務に精通したキーマンをRPA人材として育成する必要があります。
「ロボット開発のためのRPAツールの操作や実装ノウハウに加え、対象業務の洗い出しやシナリオ作成などの実装プロセスの整備がそれにあたります。ここは人材育成のノウハウを持つ外部ベンダーやメーカーから支援を受けるのが近道です。ただ、すべての開発や実装を外部に委ねるのではなく、あくまでも現場がRPAを使いこなせる体制を構築することが大切です」(宿澤氏)
このようなボトムアップ体制をつくるためのわかりやすいアプローチは、使い勝手の良い「RPAツール」を導入することです。
「そういった意味で一例を紹介すると、現在シェアが拡大している『WinActor®』があります。特徴はシステムの専門的な知識がない現場担当者でも使いこなせることです。RPAツールとして国内4,000社以上で導入実績がありますが、それら企業の現場担当者の半分以上がプログラム経験なしというリサーチ結果もあります」(宿澤氏)

プログラム経験がなくてもWinActorを使えるようになる理由は、用意されたパーツを組み合わせてドラッグ&ドロップで自動化のシナリオを作成できる機能や、すぐに使える500以上のパーツのライブラリが準備されているためです。現場の業務を熟知した人材であれば、RPAによるシナリオ作成や業務改善のアドバイザーとしてキャリアチェンジできるため、現場主導の「対象業務の拡大」に不可欠な「RPA人材の育成」に効率的に取り組むことができます。
またパートナーベンダーによる研修やeラーニング、書籍など、現場の立ち上げを支援する多くの仕組みがあるので、各企業の事情にあった解決策を選択できます。近年はRPAツールのメーカーによる人材育成やサポートが整ってきているので、それらを効果的に活用することもポイントです。
※WinActorはNTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です