企業の「働き方改革」が注目される中、在宅勤務やリモートワークで作業する人が増えています。
しかし一方で、オフィスでは同僚が自席に居ることが当たり前ではなくなるため、従来のように面と向かってコミュニケーションを取ることは、簡単ではなくなってしまいます。従来と同じ、電話やメールによる社内コミュニケーション環境のままでは、スムーズに意思疎通が図れなくなる恐れがあります。
このような課題にどう対応すべきでしょうか。実際の事例から見た、働き方改革におけるコミュニケーション環境構築のポイントについて、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の藤平武巳氏に聞きました。
コミュニケーション方法の変化にどう対応するか
働き方改革への取り組みにより、多様なワークスタイルが広がりつつあります。オフィスで作業することを前提とする従来のワークスタイルと、在宅勤務やリモートワークも許容するようになった状況では、当然ながらコミュニケーションの在り方も変わります。
NTT Comの調査においても、働き方改革を推進した企業の69.1%が「コミュニケーションに変化があった」と回答しています。
「同じコミュニケーション環境のまま働き方改革に取り組むと、働いている社員の中に戸惑いが生じます。社員の満足度が高い働き方改革を実現するには、コミュニケーション環境の改革も同時に行うことが有効です」(藤平氏)
では、具体的にコミュニケーション環境をどのように見直すべきでしょうか。調査の結果、働き方改革が成功している企業は、6つの点の充実度が高いと藤平氏はいいます。
「働き方改革が成功している企業には、①協力会社および他部署との連絡・連携②他部署との連絡・連携③業務の対応スピード④緊急案件の対応⑤業務の進捗状況の共有・引継ぎ⑥業務内容の共有・引継ぎといった面がうまくいっているという共通点があります。
これらの充実度向上に有効なのが“コミュニケーションポータル”の導入です。」(藤平氏)
