Bizコンパス

BCP/BCMの効果を最大にする、クラウドサービス活用術
2019.03.08

災害対策にも使えるクラウド

BCP/BCMの効果を最大にする、クラウドサービス活用術

著者 Bizコンパス編集部

緊急時に不慣れなシステム。さあ、どうする?

 今年2月、日本最大規模の災害対策技術の見本市である「災害対策技術展」がパシフィコ横浜で開催されました。『ここまで来た、災害への「備え」と「対応」のテクノロジー』と題し、地震、津波、水害、土砂といったさまざまな災害対策の技術、製品、システムなどの展示の中で、唯一、ICT活用による災害対策ソリューション展示をしていたのが、NTTコミュニケーションズです。

 ブース入口に設置されたデジタルサイネージでの「はたしてBCPだけで十分でしょうか?」「災害対策が安否確認で終わってはいませんか?」「緊急時に不慣れなシステム。さあ、どうする?」というメッセージとともに、先ほどの災害時対応における「3つの時間軸とクラウドサービス」をリンクさせた「BCP/BCMソリューション」のユースケースが紹介されていました。

「初動・情報収集」では、「緊急地震速報配信サービス」から速報を受け、その後、クラウドサービスの「Biz安否確認/一斉通報」が関係者に自動で安否確認をします。

 拠点がある場合は、「Biz安否確認/一斉通報」の設備確認メニューで各地に設備の状況確認を行い、回答を集計。その際に活用するのが、大容量ストレージサービス「Box over VPN」「Bizストレージファイルシェア」です。被災状況などを現地で撮影した写真、動画などをアップしていくことで、本社と各地の店舗・工場・オフィス等のリアルな被災状況の情報を一元化し、素早く収集、共有することができます。

設備の被害状況の確認

「状況共有」では、「Biz安否確認/一斉通報」のWeb掲示板メニューを使い、社員への行動指示、被災・復旧の最新状況に関する情報共有を行います。さらにWeb掲示板にBoxのURLを掲載し、ファイルや動画を共有。Boxであれば対象者に合わせてファイルやフォルダへのアクセス権限設定ができるため、経営層、社員、取引先などに向けた柔軟なアナウンスができます。

 被災後にそれぞれ異なる状況にいる従業員たちが「自分は出社すべきか、自宅待機か」という判断に迷うケースもよくあります。それに対しては、「Arcstar Conferencing」を使った多拠点間のWeb会議を行い、具体的な対策が煮詰められるようになります。

重要度の高い情報共有

 社員への周知、経営層への報告を終えると、「復旧」に進みます。ここでは、Boxに加えて、チャットツールである「Microsoft Office 365 Teams」を使用します。これにより情報セキュリティを確保した上で、社外のPC、スマートフォンなどのデバイスから、社内環境へのアクセスができます。被災後に自宅待機をしながら、日常のリモートワークと同じ要領で、資料共有、タスク管理、 Web会議などの共同作業を社内のスタッフ行えます。

通常業務と災害時双方に対応する共同作業環境

 もうひとつ、「復旧」に欠かせないのが、電話によるリアルタイムなコミュニケーションです。「Arcstar Smart PBX」では、クラウド化したPBX(構内交換機)がオフィスと同様の電話環境をロケーションフリーで構築します。被災後の自宅待機時でも平常時と変わらぬ電話環境が継続されます。また、スマートフォン、PCなど多様なデバイスを電話機として利用できるため、事前の準備は最小限で被災時に備えることができます。

 PBX(構内交換機)のクラウド化を行うことで、災害時の電話網の輻輳、通信規制の影響を受けず、平常時と同様の音声通話が可能になります。スマートフォンなどからでも場所を問わず内線通話が利用できるメリットもあります。

災害時に有効な電話環境の構築

 このように、普段使いのクラウドサービスは、災害時のBCP/BCMにおいて大きな効果を発揮します。これらのユースケースは、ほとんどがクラウドサービスをベースとして構成されているため、大きな設備投資は不要で、企業の規模を問わず、トライアルでのスモールスタートも可能です。すでに社内でBoxやMicrosoft Office 365を利用しているのであれば、いくつかのサービスを加えるだけでBCP/BCM対策につながる環境を整えることもできます。

 これからの災害対策は、業務クラウドサービスによる職場環境の整備も兼ねる「一挙両得」で取り組むのがセオリーとなるかもしれません。

※掲載されている内容は公開日時点のものです。
※掲載されているサービスの名称、内容及び条件は、改善などのために予告なく変更することがあります。

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