NFLabs.の今後について、小山氏が語ったのはセキュリティ人材をローテーションするエコシステムの構築です。具体的には、セキュリティ人材の育成および研究開発、セキュリティビジネス、そして自社のセキュリティオペレーションで人材をローテーションすることで、蓄積したノウハウや課題を全社で共有するというものです。
「セキュリティを志す人材が懸念しているのは、セキュリティ技術者として成長の機会が与えられない、あるいは継続的な処遇と任用が約束されないといった問題です。
しかし、セキュリティオペレーション内で人材をローテーションできれば、セキュリティビジネスで成果を上げた人材が、研究開発部門でさらにスキルを深堀するといったことが可能になり、より広く深い知見を持ったセキュリティ人材へと成長することができます。
将来的にはユーザー企業にもこの輪に加わっていただき、当社との間で人材をローテーションするエコシステムの構築を進めていければと考えています」
サイバー攻撃によって大きな経済的損失を伴う被害がたびたび発生している現状を考えると、セキュリティ人材の育成は日本企業にとって極めて重要な課題です。その人材育成を担い、さらにユーザー企業も踏まえたエコシステムの構築により、セキュリティ技術者としての成長の機会や活躍する場の創出までを視野に入れて事業を展開する、NFLabs.の今後の動向に注目です。