そのほかのクラウド型UTMの使い方として、メインで利用しているインターネット接続環境のバックアップとして用いるといったことも考えられます。SaaSの利用などから、インターネットの重要性は年々増しています。そこでバックアップ環境としてクラウド型UTMをスタンバイしておき、メインのインターネットゲートウェイに障害が生じた際は即座にクラウド型UTMに切り替えることで、継続してインターネットを利用可能にします。
なお、NTTコミュニケーションズが提供するvUTMでは、経路配信のオン/オフを指定することが可能であり、通常はオフにしてメインのインターネットゲートウェイを利用し、障害発生時に経路配信をオンにすることvUTMに切り替えるといった制御が行えます。
さらに、ユーザーが指定するIPアドレス宛ての通信のみをvUTMを通過するように指定できる、特定経路配信の仕組みも利用可能です。デフォルトルート以外のIPアドレスを指定でき、特定のインターネット上のサーバーやSaaSはvUTMを経由させるといった使い方ができます。接続先に応じてインターネット回線を使い分け、負荷の分散を図りたいといった場面でも有効でしょう。経路配信のオン/オフと特定経路配信の仕組みは、年内には提供される予定です。