同本部でNeWork™を導入して数ヶ月が経過していますが、どのような成果があったのでしょうか。所氏はまず「コミュニケーションの隙間を埋めてくれた」ことを評価します。
「従業員が私に用事がある際、わざわざ『オンライン会議のURLを送って』というと、相手が構えてしまうことがありました。ですがNeWork™であれば、用事を思い出したその瞬間に、私に話しかけられます。
以前オフィスで働いていると、メンバーが私の席に来て、勝手にしゃべっていくということが多々ありました。私の都合も考えずに(笑)。NeWork™を導入したことで、それに近いことができていると思います。コミュニケーションの隙間をNeWork™が埋めてくれたのは、非常に大きいです。ほかのツールではおそらく難しいでしょう」(所氏)
齋藤氏と宮園氏は、NeWork™に「安心感」を感じているといいます。
「NeWork™を導入し、同僚と雑談をしていると、『ここにいた! 元気にしていたんだ!』といったような、戦いから帰ってきて久しぶりに友だちにあったみたいな感覚がありました。社内のほかのユーザーが常に見えているだけでも、安心感が得られます」(齋藤氏)
「NeWork™は話しかけていいのか、それとも話しかけないでほしいのかが1つのUIの中で見える化されています。“ここに誰かがいるんだ”とわかるのは安心感につながっています」(宮園氏)
DX本部では現在、仕事中はNeWork™を常に接続し続けた状態で使用しているといいます。所氏によると、NeWork™を常時接続することで、リモートワークでありながら、擬似的にオフィスにいるような感覚が得られるとのことです。
「あるプロジェクトで、NeWork™のワークスペースを常にメンバー間でつながっている状態にし、リアルタイムに話せる状態にしていました。ある日、メンバーのひとりが別のプロジェクトに移ることになったため、ワークスペースから抜けることになったのですが、そのメンバーが『ここから外れるのがすごく寂しくて嫌です』と泣いてしまったことがありました。
NeWork™を常時接続していたことで、まるで“バーチャルなオフィス”のような空間が、自分たちの脳内にできあがっていたということに気付かされました」
もちろんWeb会議を使えば、雑談はできないことはありません。しかし、雑談のために相手の予定を確認し、URLを共有した後でする雑談は、オフィスで見られた雑談とは似て非なるものといえるでしょう。
リモートワークを本気で推進するのであれば、今回紹介したトランスコスモスのDX本部のように、“Web雑談”専用のツールであるNeWork™を導入し、リモートワークにバーチャルなオフィスを構築してみてはいかがでしょうか。

【コラム】コロナ禍で新オフィスをオープンした狙いとは?
本文中でも触れた通り、トランスコスモスのDX本部では、オフィスを従来の飯田橋から渋谷に移転。2020年11月より、新オフィスの運用を開始しています。
新オフィスは2フロアで構成されます。1つは、フロアの端から端まで一望できる、壁のないオープンなフロア。セミナーやチーム内ミーティングも開催でき、通りすがりの人でも内容を聞いたり、参加できる点が特徴です。もう1フロアは、個人や少人数で集中して作業をするためのワークスペースとなります。
「たとえ1年に1回しか来なくても、ここが “ホーム”であると、メンバーには伝えています。例えるなら、Webサイトのホームボタンを押したらここに戻ってくるといったイメージです。研修や従業員が集まるイベントを開催する場所として、あるいは外部向けのウェビナーなどのコミュニケーションスペースとして活用していく予定です」(所氏)