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AIをどう使えば「利益」「成果」につながるのか?エバンジェリストが解説
2020.12.18

With/AfterコロナにおけるAI技術の可能性第5回

AIをどう使えば「利益」「成果」につながるのか?エバンジェリストが解説

著者 Bizコンパス編集部

 AIの活用は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を大きく推進させる可能性を持っています。

 前回記事「AIはビジネスで価値を生み出す技術に進化している」で、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)のエバンジェリスト(分野:AI)島田健一郎氏は、「この5~6年で、AIの分析精度は人間のレベルに近づいている。ビジネスでも実用例が次々と出てきている」と、企業におけるAI活用の現在地について解説しました。

 今回は、その中で実施した読者アンケート「ビジネスでのAI活用で、知りたいことはなんですか?」で、最も回答の多かった「導入までのイメージが湧かない(27%)」と2位「最新のAI技術動向を理解したい(25%)」をもとに、「AIをビジネスでの収益や成果につなげる」ための導入プロセスや注目すべき技術について、島田氏が解説します。

AI導入では「PoCの前に」やるべきことがある

 読者アンケートに見られるように、「AIをビジネスで活用したいが導入までのイメージがわかない」という企業は多いようです。島田氏はそれによって生じている企業の課題について次のように指摘します。

NTTコミュニケーションズ株式会社
エバンジェリスト
島田健一郎氏

2014年から本格的にAI開発に携わる。横河電気株式会社とのプロジェクトでは、実際の化学プラントの制御改善に有効なデジタルツインを世界で初めて実現。またAIの最新研究動向やビジネス実装などについての情報交換・人材交流を目的としたNTTグループディープラーニング連絡会の初期立ち上げに寄与。エバンジェリストとして、多くの講演や寄稿を行っている。「ニューノーマル時代に、AIは働き方をどう変えるか?」「AIはどうやって、新型コロナウイルスの治療/診断/予測をしているのか?」など、Bizコンパスへ寄稿も行っている。

 「AIの活用を検討するプロジェクトでは、まず課題を抽出し、優先順位を見定めた上でPoC(Proof of Concept:概念実証)のテーマを決定するのが一般的です。

 しかし、実際には、『現場との連携がないままプロジェクトが進み、PoCの評価ができない』『想定よりコスト削減効果が低い』『実ビジネスと乖離している』といったことや、『AIでは解決できないテーマが課題だった』『ゴール設定がないためゴールが動く』といったことから、ビジネスでの実用化に至らないというケースが少なくありません」

 島田氏は、これらの失敗は、事前検討の不足が要因と話します。

 「AI導入を検討するにあたって重要なのは、プロジェクトが走り出す前に、ビジネスで何を生み出し、どう解決したいのか?というゴールを明確にすることです。事前にテーマを絞り込むことに時間をかけることによって、見切り発車でプロジェクトがスタートし、結果としてPoCがとん挫してしまうなどのリスクを抑えることにつながります」(島田氏)

 そこでNTT Comでは、AIによる新ビジネスやサービス創出に必要な要素である「事業性」「データ解析技術」「データ活用基盤」について、プロジェクトのスタート前に検討できるフレームワークの活用を企業に提案しています。

 「我々は、これをCoB(Consideration of Business:ビジネス検討)/CoS(Consideration of Service:サービス検討)と呼んでいます。

 CoB/CoS は、NTTグループによる100社以上のPoC事例と、長年の機械学習分野の研究開発ノウハウを活用して、クライアント企業と一緒にAIによる新しいビジネスやサービスを創るための取り組みです。それによって、研究開発からサービス開発、システム構築に至る開発プロセスを最短化し、マーケットへの迅速なサービス提供を目的としています」(島田氏)

 CoB/CoSは、PoCを実施する前に3~5カ月ほどの時間をかけて検討します。具体的な検討項目としては、「テーマ候補の洗い出し」や「テーマの具現化と選定」、「テーマの詳細化」、「サービスモデルや収益モデルの検討」、そして「テーマ候補決定」があります。まずテーマを洗い出し、具体化、詳細化した上で、最終的にテーマを絞り込むという流れです。

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