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With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは
2020.11.18

ニューノーマル時代のネットワーク技術革新第3回

With/Afterコロナのネットワークを支える「エッジコンピューティング」とは

著者 柏 大

エッジコンピューティング基盤はどのようなシーンで活用されているのか

 先の図2のようなアクセスエッジやコアエッジを活用したユースケースとしては、SASE(Secure Access Service Edge)が挙げられます。

 SASEは、ネットワーク機能とセキュリティ機能を統合してエッジで動作させる新しいセキュリティモデルです。例えば、ネットワーク機能としてはSD-WAN・リモートアクセス・プロキシーなどが、セキュリティ機能としては認証・ファイアウォール・UTM (Unified Threat Management)などが挙げられます。本連載の第2回で述べた「ゼロトラストネットワーク」の実装もSASEが中核を担います。

 ニューノーマル時代を迎えてリモートワークが定着し、場所と時間を超えたコミュニケーションが広まると、あらゆる場所・端末・時間からの通信が、継続的かつ不連続に発生するようになります。SASEは、これらの環境下において、安全で快適なインターネットアクセスやSaaSアクセスなどを可能にします。最近では、SASEの構築・運用をサービスとして提供する形態も生まれてきています。

 5G/ローカル5Gシステムでも、アクセスエッジとコアエッジに分けて活用されるケースがあります。5Gシステムは、構成機能のモジュール化・マイクロサービス化・ポータブル化が進み、機能の特性に応じて適切な環境上で分散連携動作することが可能になっています。、図2のようなエッジ環境が適切に使い分けられます。

 例えば、vRAN(virtual Radio Access Network)やUPF(User Plane Function)などの低遅延処理が求められる機能はオンプレミス/アクセスエッジで、C-Plane(制御プレーン)機能群についてはコアエッジ/クラウドで提供することで、性能・スケーラビリティ・運用性・コストなどの最適化が図れます。

 AR (Augmented Reality) / VR (Virtual Reality)でも活用されています。AR/VRは、映像・音声データや位置情報データなどを広帯域・超低遅延で処理する必要があります。このため、オンプレミスエッジを中心に機能を提供することで、没入感を高め、物理空間と仮想空間を融合させた自然な世界感を創出できるようになります。

 ニューノーマル時代において、モバイルワーカーは、AR/VRを活用することで最適な仕事環境を作ったり、チームでのコラボレーションを促進したりすることが可能になると考えられます。また、設備保守のような現場において、現場の映像情報とマニュアルなどの合成による作業支援、遠隔地とつないだ協働支援なども考えられます。

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