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ニューノーマル時代は、時と場所を超えたコミュニケーションが定着する
2020.07.08

ニューノーマル時代のネットワーク技術革新第1回

ニューノーマル時代は、時と場所を超えたコミュニケーションが定着する

著者 柏 大

Disaggregation・仮想化・オープン化で、社会の変化を「先回り」しよう

 ネットワークのDisaggregation・仮想化・オープン化の流れは、ニューノーマル時代にさらに加速すると予想されます。なぜなら、在宅勤務・在宅学習ニーズの急増に伴い、ネットワークリソース(帯域)やネットワーク機能を提供するためのコンピューティング・ストレージのリソース・機能は、あらゆる時間・場所にまたがって不連続かつ急激に必要量が変化するようになるからです。

 これらのリソース提供には、これまでにないレベルでの柔軟性・即時性・スケール性が求められるようになります。こうしたシチュエーションで、Disaggregation・オープン化・仮想化が威力を発揮します。

具体的な例を見てみましょう。たとえばVerizon社では、激増する在宅勤務者に向けて、機能への容量割り当ての柔軟な変更を、仮想化により実現しました。テクノロジーヴァイスプレジデントのSrini Kalapala氏は、「もし仮想化を行っていなかったら、新しい容量を追加するのに数週間から数ヶ月かかっていた。今では、数時間のうちに必要とされるサービスを提供できるようになった」と述べています。

 Disaggregationされたハードウェア機能部品は、各部品の需要量に応じて在庫を持つようにしつつ、必要量が増加した際には、必要な機能部品のみを追加展開することが可能になります。さらに、仮想化されたソフトウェア機能部品は、ハードウェア機能部品の上に必要に応じて動的に展開できるようになります。

 これらを組み合わせることにより、機能部品ごとの需要量が時系列的に変化しても、オペレータによる物理作業を伴わずに、柔軟で即時性が高く、スケール性を持ったネットワーク・IT利用が可能となるわけです。

 加えて、コントローラ・オーケストレータを導入して、機能部品を動的制御することで、故障や不具合に対する自動(予兆)検知、自動復旧(Auto healing)も可能になります。同時に、リソース状態や利用者の通信品質等の情報を常に収集・分析することで、リソース不足が発生しそうな機能を事前検知して、その機能により多くのリソースを自動割り当て(Auto scaling)することも可能になります。

 これらのアルゴリズムや分析技術は、AIなどを活用して今後ますます発展していくことが予想されます。

 ニューノーマル時代では、あらゆる時間・場所にまたがって、不連続かつ急激にリソース・機能の必要量が変化する際にも、利用状態の変化に応じて、場合によっては変化を先回りしてネットワークを最適な状態に保てるようになってきているわけです。

 次回は、場所と時間を超えた働き方やコミュニケーションを実現する上で最近注目されている「ゼロトラストネットワーク」の考え方について述べたいと思います。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです。

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