DXの潮流、CDOの挑戦
2020.05.08
INDUSTRY REVIEW~業界有識者が「DXの現在と未来」を語る第6回
なぜGAFAは優秀なIT人材に“選ばれる”のか?東大・山口准教授に聞く
著者 Bizコンパス編集部
DXの成否は「IT資産の整理に尽きる」
――最後に、日本の企業、あるいはそれをサポートするIT業界がDX推進で意識すべきことは何でしょうか。
山口:IT資産の整理、これに尽きるのではないでしょうか。日本の企業DXでは、過去システムを残したまま、それをどう変えるのかを考える傾向にあります。システム刷新に伴う障害発生のニュースがよくありますが、多くは古いものを引きずったままでシステムを新しくしたことが原因だと思います。
海外の企業は汎用化できるものはスパっと整理して、事業のコアコンピタンスに関わるシステムだけを残します。プロダクトが1000あれば500は捨てるイメージです。そして残したシステムには優秀なIT人材を投入し、コストをかけて事業の競争力をさらに高めていくわけです。
DXと優秀なIT人材の登用はリンクしていると思います。これからDXに取り組む企業は、システム刷新の先にあるIT人材の活かし方についても議論すべきだと思います。
――本日はありがとうございました。
