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DXの潮流、CDOの挑戦
2020.03.18

INDUSTRY REVIEW~業界有識者が「DXの現在と未来」を語る第3回

「なぜアマゾンやアリババはCXにこだわるのか」立教大・田中教授

著者 Bizコンパス編集部

顧客が“体験にお金を払う”時代に、小売業はどうあるべきか

――Amazon Goのような取り組みは、小売業特有の動きなのでしょうか?

田中:小売業に限ったことではなく、あらゆる業界に広がっている動きです。たとえば、P&Gの電動歯ブラシは、スマートフォンのアプリと連動しており、歯科でチェックしなくても、いつどのように歯を磨いたのかがリアルタイムに分かるサービスを展開しています。

 アメリカのペロトンというフィットネスのベンチャー企業は、自宅のエアロバイクに人気インストラクターの動画をオンライン配信するビジネスモデルによって、「自宅にいながら気軽に楽しく仲間と運動ができる」と急成長しています。

 どちらも、歯ブラシやエアロバイクという「モノ」だけでなく、それを通じて得られる「体験」に顧客はお金を払っているわけです。小売に業界、業種の垣根がなくなっていく、そういった世界の流れをまず意識しなくてはなりません。

 ただし、アリババでお話ししたような多重的にプラットフォームを軸にしたビジネスは一朝一夕ではまねできるものではなく、同じ土俵に上がるのは簡単ではありません。まず、経営者が問題意識や使命感を持ち、小売業でのカスタマーセントリックなDX について模索し、企業内にDNAを広げていくことが必要です。

 2020年は東京五輪が計画されていたことから、多くの企業では、新たな技術やサービスの「ショールーム」として五輪をターゲットにしてきました。5Gや8Kといった技術もそうですし、五輪の時期に特定地域で走る自動運転バスは実用化元年となるでしょう。そういった意味で、今年は日本国内のあらゆる業界でDXのターニングポイントがおとずれます。それが小売業にも波及していくことは間違いありません。

――本日はありがとうございました。

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