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2021.03.31

これからの時代に求められるデータ利活用第9回

勘と経験だけではもう通用しない。スポーツ界のデータ分析最前線

著者 Bizコンパス編集部

データの分析が“ファンドリブン”で行われつつある

石山 面白い事例の1つに、メジャーリーグのダルビッシュ有投手の話があります。ファンが勝手にダルビッシュ投手を分析し、その結果をTwitterで本人に伝えたらしいのです。ダルビッシュ投手は、それを自分自身で吸収してプレーに反映し、いい結果につなげたという話です。

 現在ではAIを勉強するコストも下がっているので、少し頑張ったら分析できるようになる人もいると思います。そういった状況の中で、一ファンが分析してアドバイスを選手に伝える、そういったループが生まれてくると、データ分析の楽しみ方がファンドリブンでできるので、すごく盛り上がるのではないでしょうか。

司会者 スポーツの分析に使えるオープンデータはあるのでしょうか。

石山 放送されているスポーツ中継の映像がYouTubeにアップロードされるなど、たくさんの動画があります。それを分析しようと思えば、できないことはありません。ただし著作権など、法的な側面での課題があります。

 こうした権利関係も含めてこれからどうしていくか。映像に何らかのマークが付いているものは、勝手にダウンロードして分析してもよいなどといったことができれば、もっとデータ分析は広まっていくかもしれません。

渡部 とはいえ、企業はなかなかデータを手放さないと思います。このようなデータはすごく重要なので、おそらく企業自身が自分のビジネスに使っていくのではないかと思っています。

司会者 AIの解析やデータ分析が進んでいくと、選手が最善の手を選択するようになり、これまでのようなダイナミックなプレーが見られなくなるのではないか、という意見もあるようです。

渡部 スポーツの種類によっても違うと思います。BMXみたいな採点型のスポーツは、視覚的に、感情に訴えるような技を決めると、それが審査にも響いてしまいます。そういう意味でいうと、最終的なパフォーマンスは、私は期待感も込めて、変わらないでほしいという想いはありますね。

石山 忘れてならないのは、同じAIを使っても「リスク許容度」は選手によって違うということです。転ぶかもしれないジャンプをやるかやらないかというのは、フィギュアスケートなどでも分かれますよね。

 そういった時に、リスクを取る選手は逆にすごい人気があるとか、いろいろなことが生まれていくと思うので、そこにスポーツ選手としてのパーソナリティが見え隠れすると面白いのかなと思っています。

 AIや、ディープラーニング技術の発展により、非構造化データである動画や画像データの分析が可能になりつつあります。このような背景から、今後スポーツの世界でもデータ活用がより加速することは想像に難くありません。

 試合や練習で得られる膨大なデータは、これまで勘と経験に左右されがちだったスポーツ界をどのように変えていくのでしょうか。石山氏、渡部氏の講演にあったような、データ分析・活用という観点でスポーツを観戦すると新たな発見を得られるかもしれません。

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