1つのクラウドにロックインすることにもマルチクラウドにも問題があるのであれば、一体、どうすれば良いのでしょうか?
解決法の1つが、自社と複数のクラウドサービス、データセンターなどをインターコネクト(相互接続)するサービスの導入です。こうしたインターコネクトサービスを使用すれば、複数のクラウドへの接続が集約でき、たとえマルチクラウドであっても、ネットワークの帯域幅、セキュリティ設定などの管理が容易になります。
各クラウドやデータセンターへの通信状況を可視化する仕組みも用意されているため、各々のクラウドサービスがどのように使われているのかが、一元的に把握できます。企業のガバナンスの維持・向上にも役立つでしょう。
ファイアウォールやNATといったネットワーク機能が、ソフトウェアコンポーネントとして利用できるサービスもあります。クラウド上のシステムを外部に公開し、それが攻撃を受けて踏み台として使われた場合、社内ネットワークに侵入されることも十分に考えられます。ファイアウォールを使い、クラウド側からは特定のポートでしか通信できないようにするなど通信を制御することで、こうしたリスクが低減できます。
クラウド間のデータ流通が当たり前となった時代には、それにふさわしいネットワークが求められます。単一のクラウドを利用している場合はマルチクラウドを、すでにマルチクラウドを利用している場合はインターコネクトという接続方法を導入してみてはいかがでしょうか。