マルチクラウドが当たり前になったことで、さまざまなクラウドサービスを活用することは珍しくなくなっています。このような状況の中でデータをスムーズに流通させるための3つのポイントを佐々倉氏は説明します。
「まずクラウドやクラウドサービス間、あるいは拠点やデータセンター間が確実につながるというネットワークの疎通性をしっかり保つことです。そしてクラウドサービスにはいろいろなルールやAPIがありますが、その違いを意識せずに使えることが2つ目です。3つ目はたくさんのデータを安価でしっかり蓄えられ、かつ使いやすいことです」
注目したいのは「安価で使いやすい」という点です。Hot Cloud Storageの利用料は競合に比べて1/5であり、同じ容量であればコストは20%に抑えられ、同じコストならば5倍のデータを保存できることになります。さらに、Hot Cloud Storageはデータ転送量が発生しません。これは、さまざまなクラウドをまたぎながらデータを使う場合には、大きなメリットだといえるでしょう。

飯田氏はセッションを次のように締めくくりました。
「たとえばWasabi Technologies のHot Cloud Storageを利用しコストが1/5になれば、それだけ多くのデータを蓄積できるようなります。当然、それを競争に生かす会社が出てくるでしょう。企業は、AIなどに適した膨大なデータをHot Cloud Storageに集め、本格的にデータを活用するための準備を進めなければなりません。
データを効果的に利用するためには、蓄積したデータを活用できるようなものにするため、データを統合・管理する必要もあるでしょう。これがInformaticaと連携することでクラウドサービス上でのデータ活用が容易になりました。
一方で『クラウドにデータを預けて大丈夫なのか』というお客さまの声は依然として多く聞かれます。当社としてはFlexible InterConnectでクローズドなネットワークを提供し、セキュアにデータを蓄積、活用できる環境を用意していきたいと考えています」
今回の講演ではセキュアでより安価にデータを蓄積するサービスと、効率的にデータを統合・管理しデータ管理の複雑化を解消するサービスが紹介されました。今後、データを使い、DXを推進しようとしている企業には有効な選択肢といえそうです。さらにNTT Comが提供するFlexible InterConnectと連携すれば、よりセキュアな環境でデータマネジメントが可能になります。セキュリティポリシーの厳しい日本企業においては、こちらも検討してもよいかもしれません。