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元新日本プロレス社長、メイ氏が明かす“百戦錬磨”のマーケティング仕事術
2020.11.18

共創によるビジネスイノベーション第4回

元新日本プロレス社長、メイ氏が明かす“百戦錬磨”のマーケティング仕事術

著者 Bizコンパス編集部

客観性を失えばイニシアチブは取れない

戸松 先日、元ネスレ日本のCEOである高岡浩三さんと対談したのですが、彼の言葉を借りれば、常温での飲料販売は「消費者が諦めている潜在的なサービス」ですね。一目でわかるニーズではなく、消費者すら気づいていない潜在的なニーズをいかに見い出し、アクションに移していけば良いのでしょうか。

メイ 実は、潜在的なニーズに気付いている社員は社内にいるものなのです。ただ、それを組織として拾い上げることができていない。日本企業の社員は上司からの指示についてはうまく対応しますが、あまり自分から考えて提案することはありません。たとえ潜在的なニーズに気づいても、実現できなければイニシアチブは取れないのです。潜在的なニーズを一度見い出したら、絶対に諦めないことが重要です。僕のようにまわりに反対されても食い下がればいいのです。

 もちろん、失敗するリスクもあります。ヒットしたからこそ注目されますが、僕も失敗はたくさんしています。諦めないことに加えて、失敗を恐れないことも重要な資質です。外資系企業では、たとえ提案した施策が失敗してもイニシアチブを取りにいこうとしたアクションが人事的にはポジティブに評価されます。そういう失敗を容認し、チャレンジを促す人事評価制度を日本企業も取り入れるべきかもしれません。

戸松 失敗のリスクがあっても、イニシアチブを取れるというのは大きな魅力なのでしょうか。

メイ はい、大きな魅力と言えます。潜在的なニーズを最初に解決すれば一時的にはマーケットが独占できる可能性があります。先ほどの例でいうと、まず店内にコカ・コーラの社名入りの常温飲料ラックを設けて、いい売り場を確保しました。たとえ後発で他メーカーが追従してきても、その売り場をコカ・コーラから奪取するのは簡単ではありません。

戸松 イノベーターの理論に、イノベーティブなアイデアを提案するのは中途採用を含めた新人が多いというものがあります。メイさんは比較的、短いタームでキャリアを重ねてこられましたが、やはり組織への在籍期間が長くなるほど、新しいアイデアでイニシアチブは取りにくくなるものでしょうか。

メイ 僕の経験では2年、3年で客観性が失われ、イニシアチブを取る機会は少なくなります。多くの日本企業は新卒を中心とした人事構成ですが、もっと外資系企業のように中途採用を増やすべきだと考えています。さまざまな業種、業界の色を定期的に混ぜることで、客観的に物事を見られる社員が増え、イニシアチブの機会は増えていくでしょう。

戸松 イニシアチブの機会を増やす場として、ぜひC4BASEも活用してほしいですね。

メイ さまざまな業種、業態の人たちが集い、活発な意見交換ができるC4BASEのような場にはどんどん参加すべきです。いろいろなことに目を向け、耳を傾け、さまざまな刺激を受けることで新たな発想や気づきが生まれ、社内におけるイニシアチブの機会拡大につながるのではないでしょうか。

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