セミナーに登壇した、ServiceNow Japan株式会社の谷田貝直人氏は、ServiceNowはもともとITサービスマネジメントの分野ではなく、ビジネス環境全体を包含する、もっと大きな思想から誕生したといいます。
「ServiceNow創業者のフレッド・ルディは、企業で働く普通の人々の日常業務の生産性を高めるaPaaS(PaaS型アプリケーション開発プラットフォーム)としてServiceNowを世に送り出しました。しかし提供当初は、aPaaSの価値がなかなか理解されにくかったようです。
そこで使用例として、社内IT運用プロセスの効率化や見える化などを実現するITSM(ITサービスマネジメント)を提案したところ、大きな反響を呼びました。このITSMをSaaSとして提供したことで、ServiceNowの認知度が高まりました」
現在、同社では、ServiceNowについて“企業で働く普通の人々の働き方を変えて、より付加価値の高い作業へとリソースを集中させる“という価値を提供するプラットフォームと定義しています。
「ServiceNowが目指しているのは、従業員の働き方改革を推し進め、さらには顧客の満足度を高めるDXを支援することです
働き方を変えるプラットフォームの構築においては、3ステップでのDXの推進が重要になります。まず業務の生産性を変革するDX、続いて従業員の体験を高度化するDX、そして顧客エンゲージメントを再構築するDXです。
たとえばコンシューマーの領域ではiPhone、Amazonの登場で電話や買い物の概念が大きく変わりました。一方でビジネスの領域ではメール、チャットの登場で業務は変わりましたが、まだまだ変革の余地を残しています」(谷田貝氏)