このようなSaaS利用に伴うネットワークの帯域不足への対処として、まず思い浮かぶのはネットワークの広帯域化です。とはいえ単純な広帯域化はコストアップに直結するため、なかなか選択しづらいのが実情ではないでしょうか。
そこで検討したいのがローカルブレイクアウトの活用です。これはトラフィックの種類を識別し、たとえばMicrosoft 365へのアクセスなど特定の通信の場合のみ直接インターネットに接続する仕組みです。
「これを利用すれば、特定のSaaSへのアクセスは拠点から直接インターネットに接続、それ以外の通信は従来のセンター拠点のインターネットゲートウェイと、通信を振り分けることが可能です。このようにトラフィックを分離することで、拠点と本社・データセンターを接続するネットワーク回線の負荷軽減が実現します」
さらに拠点で利用するインターネット回線として、積極的に選択したいのがIPoE方式のインターネット接続サービスです。
「たとえば、OCN IPoEは従来のOCN PPPoEに比べて、接続設備を大容量化しています。また法人専用設計としているため、本サービスを利用すれば、SaaSをストレスなく快適に利用することができるでしょう」