NTTコミュニケーションズ

Bizコンパス

6割超の企業がマルチクラウド。どのように管理すべきなのか
2020.08.21

DXを加速させるITシステムの運用改革第29回

6割超の企業がマルチクラウド。どのように管理すべきなのか

著者 Bizコンパス編集部

CMPは「魔法の箱」ではない。だが確実に役に立つ

 このCMPとして、NTT Comは「クラウドマネジメントプラットフォーム」を提供しています。同サービスはSaaSとしてグローバルでサービスを展開しているほか、他のサービスと連携するためのコネクターを幅広くラインナップしていることが大きな特長となっています。

 このクラウドマネジメントプラットフォームの活用事例の1つとして吉本氏が挙げたのは、グループ会社の1つであるディメンションデータ社での利用です。

 「同社にはサイクリングチームがあり、世界的に有名な自転車ロードレースである『ツール・ド・フランス』にも参加しています。この自転車ロードレースにおいて、選手の血圧や体温といった生体情報、あるいはGPSを用いた現在地などを把握するためのダッシュボードとしてクラウドマネジメントプラットフォームが利用されています」

 吉本氏は、このクラウドマネジメントプラットフォームについて、前述したマルチクラウド管理のための4つのステップを満たす、幅広い機能を有していると言います。

 「サーバーのリソースやストレージ容量など、さまざまなリソースの詳細をドリルダウンで簡単に調べられるほか、ダッシュボードを構成する部品(ウィジェット)が豊富に用意されています。さらにガバナンスを確立する上で重要なサービスカタログ機能やワークフローの機能も備えています」

 吉本氏はマルチクラウド環境の管理にCMPは有効だとしつつも、導入によって課題がすぐさま解決するものではないとも指摘します。

 「CMPは何でもできる魔法の箱はありません。その目的や利用者の状況に応じて、なおかつユーザー自身で使いこなせるツールを組み合わせて使っていく。そのコントロールタワーとしてCMPを活用することが1つのモデルケースであり、プラクティスとして非常に価値があると考えています」

 世の中には数多くのクラウドサービスがあり、特長が異なっていることを考えると、それぞれのサービスの良いところを組み合わせるマルチクラウドは理に適っています。しかし、これまではマルチクラウド環境の管理の複雑さから、運用における問題が新たに生まれてしまうことも少なくありませんでした。

 今回紹介されたCMPはこの課題を軽減するための有効なツールです。DX時代となり、マルチクラウドの活用が一般的になる中、CMPはITインフラを考える上で、重要なカギを握るかもしれません。

SHARE

関連記事