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なぜ三菱商事は、「自前主義」のIT基盤から脱却したのか?
2020.04.08

DXを加速させるITシステムの運用改革第21回

なぜ三菱商事は、「自前主義」のIT基盤から脱却したのか?

著者 Bizコンパス編集部

スケジュール通りに完了したことは、実はすごいこと

 同社では、IT基盤更改に向けたグローバルネットワーク構築検討を開始。パートナーには、NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)を選定しました。

 選定のポイントは、「グローバルにおける豊富なIT基盤の構築と運用実績」という理由に加え、グローバルネットワークの構築の厳しい納期へのコミットメントの強さへの期待があったといいます。

 三菱商事では、新たなグローバルネットワーク構築にあたりプロジェクトチームを編成。同社の総指揮のもと、同社のグループ会社内のシステムインテグレーター企業がプロジェクト全体を管理し、NTT Comが現場でのネットワーク構築を行う“三位一体”でプロジェクトはスタートします。

 とはいえ、約90の国・地域に広がる拠点のネットワークの切り替えは、そう簡単なことではありません。

 グローバルネットワークの構築の困難さをあらかじめ認識していた三浦氏をはじめとしたプロジェクトチームのメンバーは、ステークホルダーと密な連携を行うことで、この問題を乗り越えようとしました。

「初期の段階でプロジェクト遅延のリスクをシミュレーションし、解消のための密な議論を精力的に行いました。そうすることで各国や地域の現地のIT担当者の理解と必要な協力を得ることができ、リスクがどんどん解消されていったのです。

 プロセスにおいて深刻な齟齬が生じていると判断した場合は、いち早く現地に飛んだこともあります。非常にアナログな手段でしたが、これが功を奏しました。やはりグローバルプロジェクトはプロジェクトメンバー間の信頼関係はもちろんですが、国籍、立場を問わず、現地のIT担当者を始めとしたステークホルダーとの信頼関係の構築が肝要と改めて実感しました。その甲斐あってスケジュール通りにグローバルネットワークの更改は完了しました。

 経験上、納期は遅れる可能性も想定していました。今回のプロジェクトがスケジュール通りに完了したことは、予定通りではあるとはいえ、あらためてすごいことだと認識しています。今回のようにグローバルネットワーク構築の鉄則は、あらかじめ遅延のリスクを想定して徹底した対策を行うことがその成否の鍵になりますが、プロジェクト遂行の土台部分でこの意識を共有し、実行できるパートナー選びが重要であることを、あらためて実感しました」(三浦氏)

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