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マルチクラウドの活用に必要なクラウドマネジメントとは?
2020.01.31

DXを加速させるITシステムの運用改革第18回

マルチクラウドの活用に必要なクラウドマネジメントとは?

著者 Bizコンパス編集部

「クラウドマネジメント」の全体像と、構成管理の重要性

――クラウドマネジメントとは、具体的にはどういった内容を指すのでしょうか?

徳永:組織全体のクラウド利用状況を常に把握できるようにすることです。そして、把握した情報を元に、リソース追加やインシデント対応の効率化を実現する仕組みも含まれます。セキュリティを担保する環境を整えることも必要で、最終的にはクラウド上で利用しているリソースや権限が適切であるか否かを判断するための仕組みまで整備できれば、クラウドマネジメントができている、といって良いでしょう。

小坂:このクラウドマネジメントで重要となるポイントが、クラウドの「構成管理」です。

 構成管理はIT資産の維持・管理を意味する言葉ですが、そもそも構成管理ができていなければ、障害が発生したときに正しく問題を切り分けられず、復旧にも時間がかかってしまいます。加えて、ネットワークやシステムの構成を変更するとき、構成管理ができていなければその変更の影響がどこまで波及するのか把握することも困難になります。

――企業の中には、Excelを使って構成管理を行っているという企業もあるかと思います。それでは不十分なのでしょうか。

徳永:JP1やZabbixなどの監視ツールを用いる際、監視対象をExcelで管理するためには、手作業を伴うことが前提となりますよね。それだと、実際の環境は変更されているのにExcelファイルが更新されていない、といったことも起こりえます。Excelファイルから必要な情報を正確に探してくるのにも時間がかかります。

 また、Excelで構成管理を行う場合、一般的には1行ごとに管理対象のコンポーネント(構成要素)を記述していく形になると思います。これでは各コンポーネント間のつながりを表現するのが難しく、たとえばネットワーク上のスイッチがダウンした際、その障害がどのサーバーあるいはシステムに影響するのか判断できない、といった問題が発生します。このような状況では残念ながら十分な構成管理ができているとは言い難いと思います。

――「ITサービスマネジメント(ITSM)」の他の要素はいかがでしょうか?

小坂:「サービスリクエスト管理」や「インシデント管理」なども、ユーザー側に直接影響するものとして、クラウドマネジメントの中で重要な位置づけとなります。マルチクラウド環境になることにより、ユーザーからのリクエストはこれまで以上に幅を持つことになりますし、また障害発生時の切り分けから対処、解決の確認まで、対応が複雑になることは容易に想像されます。

 これらが適切に運用されることによりユーザーがストレスなくクラウドを利用することができるようになります。そして、ここでも、構成管理情報はそのベースとして重要な役割を果たします。

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